くわにゃん(@kuwanyan98)です。
めざせ金持ち父さんシリーズの第2弾は「複利の威力を感じよう」です。
投資を継続して行うと気がつけばどんどん投資資産が膨らんでくるのがわかります。
この雪だるま式に膨らむ仕組みが、複利の効果です。
20世紀最大の物理学者であるアインシュタインが「人類最大の発明」「宇宙で最も偉大な力」と読んだもの、、、
それが「複利」です。
それぐらい複利には強力な力があります。
貯金で大切なお金を寝かせておくのではなく、投資をすることで自分が寝ている間にもお金に働いてもらって、複利の恩恵を受けながらお金がお金を呼ぶ仕組みを作りたいですね。
この記事を読んでいただくと複利について以下の3点についてよく理解できるようになります。
- 複利は年数が経つにつれて利益が大きくなる仕組み
- 複利は積み立て金額が大きいと恩恵も大きくなる
- 複利の恩恵を効率よく受けるのは株式投資
単利と複利の違い
銀行などにお金を預けた場合や金融商品を買った場合にもらえる利益には、単利と複利があります。
それぞれの違いについて具体例を元に解説します。
単利とは
単利とは、「預けた元本」に利息がつきます。
例えば100万円の元本に対して単利5%の商品の場合を考えてみます。
- 1年後…100万円×1.05=105万円
- 2年後…100万円×1.05+5万円=110万円
- 3年後…100万円×1.05+10万円=115万円
- 4年後…100万円×1.05+15万円=120万円
- 5年後…100万円×1.05+20万円=125万円
このような感じで元本だけに利率がかかるので、毎年5万円づつ利息がもらえます。
日本国内の債券市場は単利方式を採用しています。
また投資をしてもらった配当金を再投資せずに使ってしまうと単利の効果しか得られません。
また給料の残りを貯金するだけという場合も今の日本の銀行に預けたとしても利率は0.1%以下なので、単利と同じで貯金した分だけしか増えません。
複利とは
続いて複利とは、「預けた元本+利息」に利息がつきます。
先ほどと同じで100万円の元本に対して複利5%の商品の場合を考えてみます。
- 1年後…100万円×1.05=105万円
- 2年後…105万円×1.05=110.25万円
- 3年後…110.25万円×1.05=115.76万円
- 4年後…115.76万円×1.05=121.55万円
- 5年後…121.55万円×1.05=127.63万円
このような感じで利息にも利率がかかるので、単利の場合は5年後に125万円だったものが127.63万円と2.63万円分の利益が増えました。
単利は1年で5万円の利益ですが、複利の場合は1年で5万円→5.25万円→5.51万円・・・と徐々に年間の利益額が増えていくのがわかります。
単利に比べて複利の方が利息にも利率がかかるので、資産の増加が早いのがわかります。
投資を始めたばかりの頃は、投資本などを読むと投資の年利は5%とか書いてありましたが正直理解ができませんでした。
実際に投資をして1年経っても全く増えてなかったり、逆に減るということもあったからです。
年利5%というのはあくまで平均値であり、数年だけ見るとアップダウンしますが、長期間じっくりと投資を継続すると平均的に5%程度だということです。
以下の記事に西暦0年以降2000年間の投資による平均利率は5%程度と示されています。
✅関連記事;ピケティのr>gから株式投資の有効性を分かりやすく解説してみる
株式投資で複利の効果を考える場合は配当金を再投資する場合がわかりやすいです。
配当金が支払われ、そのお金で追加で株を買うとその分保有する株式数が増えます。
そうすると増えた株式分だけ翌年は配当金も多く入ってくるので投資資産は大きくなります。
このように雪だるま式に増えるのが複利の効果です。
72の法則を知る
続いて複利で有名な72の法則について解説します。
72の法則というのは72を平均年利で割って出てきた数字が、投資元本が何年で2倍になるかを示します。
- 年利2%の場合・・・72/2=36年で元本が2倍になる
【72の法則・・・元本が2倍になる年数】
利率 | 年数 |
2% | 36年後 |
4% | 18年後 |
6% | 12年後 |
8% | 9年後 |
12% | 6年後 |
ざっくり計算するときに使える方法なので覚えておくと便利です。
複利でどれぐらい利益になるのか
複利の力でどれぐらい利益が出るのかを「利益率を変えた場合」と「積み立て金額を変えた場合」で比較してみます。
利益率の違いによってどれぐらい増える?
まずは毎月の積み立て金額を5万円ずつに固定し、利益率を年利0%〜10%まで変動させた場合で計算してみます。
年利0%というのは現在の銀行預金と同じイメージです。
【積立5万円/月は固定、利益率は変動パターン】(単位;万円)
年利 | 0% | 1% | 3% | 5% | 7% | 10% |
5年後 | 300 | 309 | 328 | 348 | 369 | 403 |
10年後 | 600 | 634 | 708 | 792 | 887 | 1,052 |
15年後 | 900 | 975 | 1,149 | 1,359 | 1,613 | 2,097 |
20年後 | 1,200 | 1,334 | 1,661 | 2,083 | 2,632 | 3,780 |
25年後 | 1,500 | 1,712 | 2,253 | 3,007 | 4,061 | 6,491 |
30年後 | 1,800 | 2,108 | 2,940 | 4,186 | 6,064 | 10,857 |
35年後 | 2,100 | 2,525 | 3,737 | 5,690 | 8,875 | 17,888 |
40年後 | 2,400 | 2,963 | 4,660 | 7,610 | 12,817 | 29,211 |
インデックスの積立投資の場合は年利5%〜7%は現実的なパフォーマンスですが、毎月5万円の積み立てを40年も継続すると1億円を超える力があります。
相場の荒波を乗り越え40年間継続して積み立て投資をするのは現実的には難しいものの、これならサラリーマンでも手が届くレベルです。
銀行預金(年利0%)と年利5%の場合をグラフで比較してみます。
銀行預金の場合は一直線の右肩上がりなのに対して、年利5%の複利の恩恵を受ける場合は指数関数的に資産が増えていくのがわかります。
10年後からの1年間で銀行預金で増えるのは積み立てた金額の60万円ですが、5%複利の場合は103万円増えます。
さらに年数がたった39年後からの1年間だと5%複利の場合は422万円も増加します。
10年後も39年後もやっていることは全く同じなのに、我慢して投資を継続するだけでこれだけの違いが出るのが複利の力です。
積み立て金額の違いによってどれぐらい増える?
続いて毎月の積み立て金額を1万円〜10万円と変動させ、利益率を年利5%に固定した場合で計算してみます。
【積立金額は変動、利益率は年利5%固定パターン】(単位;万円)
積立金額 | 1万円/月 | 3万円/月 | 5万円/月 | 7万円/月 | 10万円/月 |
5年後 | 70 | 209 | 348 | 487 | 696 |
10年後 | 158 | 475 | 792 | 1,109 | 1,585 |
15年後 | 272 | 816 | 1,359 | 1,903 | 2,719 |
20年後 | 417 | 1,250 | 2,083 | 2,916 | 4,166 |
25年後 | 601 | 1,804 | 3,007 | 4,210 | 6,014 |
30年後 | 837 | 2,511 | 4,186 | 5,860 | 8,371 |
35年後 | 1,138 | 3,414 | 5,690 | 7,966 | 11,380 |
40年後 | 1,522 | 4,566 | 7,610 | 10,655 | 15,221 |
続いて毎月1万円の積み立てと毎月5万円積み立てした場合をグラフで比較します。
この結果をみると毎月1万円の場合は複利の効果といっても金額が少ないので十分にその効果が得られていません。
長期の成績で比較するとほとんどのアクティブファンドがインデックスファンドの成績に勝てないことを考えると、個人があれこれ考えながら投資をしても利益率を上げるのは至難のわざです。
一方ここで書いた毎月の投資額であれば日々の節約で1万円・2万円であればなんとかなりそうです。
毎月2万円程度の違いでも複利の効果が40年も積み重なると3000万円程度の違いは簡単に出てしまうので、毎月の支出で無駄なことに使わないようしっかりと管理していきたいですね。
投資先によって異なる利益率を知る
ここまでの「利益率の影響」と「積み立て金額の影響」の結果から言えることは以下の2点です。
- 複利は投資年数が長いほど威力がある
- 複利は積み立て金額が大きいほど威力がある
次に重要なのは「じゃあ何に投資すればいいの?」ってとこです。
以下に株式・長期債・短期債・金・預金で1801年に1ドル投資した場合に2001年にどれぐらいになったのか比較したグラフを掲載します。
引用;ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」
このグラフの結果から1801年から2001年までのそれぞれの投資先の平均年利を割り出してみました。
項目 | 1801年資産 | 2001年資産 | 平均年率 |
株式 | 1$ | 756,163$ | 7.00% |
長期債 | 1$ | 1,083$ | 3.56% |
短期債 | 1$ | 301$ | 2.90% |
金 | 1$ | 1.95$ | 0.34% |
預金 | 1$ | 0.06$ | -1.40% |
預金が下がっているのは物価が高騰するインフレの影響で、ドルの価値が下がったためです。
この結果を見ると株式が最もパフォーマンスがいいのがわかります。
今は株式を売買する手数料がやすくなり、さらに投資信託、ETFという安価な手数料で簡単に分散投資ができる環境が整っていますので、株式に投資するだけで複利の恩恵を十分に受けられる世の中になっています。
手数料がやすく、パフォーマンスがいい投資先は以下の記事を参考にしてください。
✅関連記事;【つみたてNisaで投資信託15銘柄の実績をブログで比較】おすすめの投資信託はこれだ!
まとめ
複利の効果をまとめると以下の3点です。
- 複利は年数が経つにつれて利益が大きくなる仕組み
- 複利は積み立て金額が大きいと恩恵も大きくなる
- 複利の恩恵を効率よく受けるのは株式投資
グラフにして比較すると簡単に複利の効果が得られそうですが、複利の効果を得るには10年だとまだまだ、20年・30年と投資を継続することでようやく複利の効果が実感できるレベルです。
私自身も複利の威力を得るための山をよちよちと登り始めたばかりです。
じっくり余計なことをせず、投資資金を大きく積み立てることに集中していきたいと考えてます。
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