くわにゃん(@kuwanyan98)です。
めざせ金持ち父さんシリーズの第9弾は「ポートフォリオの作り方〜3つのおすすめを紹介〜」について書きます。
投資をすることで積み上げられる資産というものは、以下のように単純化して表すことができます。
資産=(収入ー支出)×投資期間×利益率
この中で今回は利益率に関連する項目の中でポートフォリオの作り方に的をしぼって書きたいと思います。
前回の記事ではポートフォリオの作り方のうち、投資のリスクを小さくする債券の組み入れ方について書きました。
今回はリスクを取って資産を増やすための株式への投資についてまとめようと思います。
私は株式への投資をインデックス型の投資信託で考えており、私が考えるおすすめのポートフォリオを3つ紹介します。
ポートフォリオ作成の基礎知識
目標利回りは全世界株式をベースに考える
全世界株式をベースに考えるというのは、ざっくり言うと「世界の現在のパワーバランスを考慮して投資配分を決める」ということです。
世界の株式の現状は、全世界株式に投資する投資信託(例えばeMAXIS slim全世界株式インデックスファンド)の目論見書を見れば分かります。
以下の図は、eMAXIS slim全世界株式インデックスファンドの国・地域別の構成比率(2020年3月末時点)です。
※eMAXIS slim全世界株式インデックスファンド目論見書より引用
この表を見ると、
先進国88%:新興国12%
または
アメリカ57%:その他先進国21%:新興国12%
の比率であることが分かります。
この配分比率とこれらのパフォーマンスの特徴を知れば、自分のポートフォリオで日本株式50%であったり、新興国がなんとなく成長しそうだから40%も入れるのは多すぎると言うのが分かると思います。

ポートフォリオの作成は各個人の自由ですが、せめて特徴を知ってから決めた方が良いと言うのが、「目標利回りは全世界株式をベースに考える」という意味です。
各インデックスの成績を比較
先ほど全世界株式のポートフォリオが
アメリカ57%:その他先進国21%:新興国12%
だと書きました。
これらの成績を以下のETFを使って解説します。
ETFを使うのは長期の成績をグラフ化しやすいためです。
投資対象 | 該当ETF | グラフの色 | 長期成績 |
全世界株式 | VT | 緑 | 26% |
アメリカ株式 | VTI | 赤 | 99% |
その他先進国株式 | VEA | 青 | -16% |
新興国株式 | VWO | 黄 | -18% |
ちなみにアメリカ57%:その他先進国21%:新興国12%の比率で投資すると緑の結果と大体一致します。
大体の意味は各年度によって微妙に比率が異なるからです。
このグラフから言えることは、ここ10年間の成績はアメリカが一番であり、その他先進国・新興国は横ばい、世界全体は良いもののアメリカの好成績が全世界株式の成績を引っ張った、ということです。
全世界株式の配分状況と成績をベースとして考えると、ポートフォリオのアレンジの仕方がなんとなく分かるかと思います。
ここ10年の成績だけを考えるとアメリカ株式に100%投資するのが正解でした。
これらを踏まえておすすめのポートフォリオを3つ紹介したいと思います。
おすすめのポートフォリオ
ここでは私が考えるおすすめのポートフォリオを3つ紹介します(利益を保証するものではありません)。
- 100%世界株式
- 100%米国株式
- 50%世界株式:50%米国株式
100%世界株式に投資する
世界株式に投資すると言うのは、世界全体の株式にまるっと投資して、世界経済の発展の恩恵を受けようと言うものです。
1980年以降の世界全体のGDPをグラフ化すると以下のようになり、多少の下落時期はあるものの、概ね右肩上がりで成長して行っているのが分かります。
※IMFのデータを元に作成
ちなみにこの間の平均GDP成長率は5%でした。
GDPは企業の利益の源泉であり、長期で見ると株価と連動することが分かっています。


全世界株式に連動する投資信託に長期投資するとなんとなく利益になりそうなのが分かりますね。
全世界株式に投資する投資信託としておすすめは以下の2本です(2020/1/10時点)。
銘柄 | 信託報酬 | 純資産総額 |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.114% | 127億円 |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.220% | 337億円 |
信託報酬は両方とも低く設定されており、これらの投資信託に投資するだけで世界経済の成長の恩恵を受けられると言う優れものです。
さらに現状は以下の投資配分で投資されるものの時価総額加重平均型なので、今後の世界の時価総額の変動に合わせて自動で投資配分を変えてくれます。
✅関連記事;時価総額加重平均指数のメリットは、世の中の時勢に合わせて自動で銘柄を組み替えてくれるところ
今は米国と中国が世界の覇権を争っていたり、コロナ禍などの影響で今後の世界情勢が読みにくい状況です。
利益率はそこそこで良くて、不透明な将来を予想したりする必要がなく、なんとなく世界全体の発展の恩恵を受けられればいいと言う方におすすめのポートフォリオです。
100%米国株式に投資する
続いては力強く成長を続ける米国株式に100%投資するというポートフォリオです。
先に述べたようにここ10年のパフォーマンスは最も良い成績でした。
米国株式に投資するのにおすすめの投資信託は以下の2本です(2020/1/10時点)。
銘柄 | 信託報酬 | 純資産総額 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.097% | 470億円 |
楽天・全米株式インデックス・ファンド | 0.132% | 772億円 |
上記のファンドは投資対象が違うもののパフォーマンスとしては似たり寄ったりなので、どっちを選んでも良いと思います。
米国が強い理由を簡単にまとめると、基軸通貨であるドルを有し、資本主義社会の覇者でありルールを作ることができ、優秀な人材が世界から集まり、世界規模で活躍する企業が多い、といったところでしょうか。
J&J、エクソン・モービル、ファイザー、インテル 、P&G、コカ・コーラ、ペプシコなどは私たち日本人にも馴染みが深く、世界規模で売上を上げています。
世界規模で事業を展開しているということは、今後の新興国の成長も見込めるということです。
私は20年前にインドに旅行したことがありますが、インドのマクドナルドは当時のインド人には値段が高く、ほとんどの客は外国人でした。
(客が外国人でインド人に比べてお金を持っていたため、ショットガンを持った警備員が入り口に立っているぐらいでした。)
そんなインドも今では急成長し、当時高嶺の花であったマクドナルドも今は大衆化しているはずです(多分)。
このように世界規模で事業を展開している企業は、新興国の成長に合わせて売上を上げていくことができます。
これがアメリカの力でもあります。
そして現在はFANG(Facebook、Amazon、Netflix、Google)を中心とする新興銘柄が米国市場(かつ世界市場)を強烈に引っ張っています。
今後は中国やインドなどの新興国が急成長することが見込まれていますが、アメリカも負けず劣らず成長すると予想されています。
※引用 日本経済研究センター

ヨーロッパの先進国や日本の成長率が横ばいなのに対し、先進国であるアメリカが今後も新興国と同じぐらいの成長率なのは驚きですね。
そして投資の世界でもっとも成功したウォーレン・バフェットでさえ、一般人にはS&P500で資産の90%を運用することを進めています。
私から管財人へのアドバイスはこれ以上ないほどシンプルです。「10%の現金で米国短期債を買い、残る90%の現金でS&P500に連動する非常に低コストのインデックスファンドを買う」のが良いと思います。
この方針で運用された信託財産の長期間のパフォーマンスは多くの投資家と比べて優れたものになるでしょう-例えば高いコストでファンドマネージャーを雇っている年金基金や運用機関などよりも、です。
※引用2013年のバークシャー・ハサウェイの「株主への手紙」
米国に集中して投資するというリスクを取ってでも今後も米国が成長し続けることを信じ、それに賭けたいという方にとってはおすすめのポートフォリオです。
世界株式50%:米国株式50%の配分で投資する
全世界株式と米国株式のインデックスに投資するポートフォリオを紹介しましたが、ここではそれぞれに50%ずつを投資するというポートフォリオの紹介です。
成績としては以下のグラフの全世界株式(緑色)と米国株式(赤色)のちょうど真ん中になります。
このポートフォリオは全世界の成長の恩恵だけでなく、米国の世界を引っ張っていく力強さも取り込みたいという方におすすめのポートフォリオです。
私はここ数年このポートフォリオで投資をしていますが、米中覇権争いやコロナ禍でも安心して投資を続けることができ、以下の記事に書いているようにそこそこ良い成績を上げています。
✅関連記事;【インデックス積立投資】運用成績とメリット・デメリットを解説

世界がどう転ぼうと10年以上はこのポートフォリオで戦えそうです。
自分だけのポートフォリオの作り方
ここまででおすすめのポートフォリオについて書きましたが、ここではオリジナルのポートフォリオの作り方について簡単にまとめます。
おすすめでは全世界と米国株式に投資する投資信託だけを取り上げましたが、それ以外にも先進国・新興国・日本だけに投資するものなど様々な投資信託があります。
全世界・先進国株・新興国株・米国株・日本株などなどを組み合わせれば自分だけのオリジナルのポートフォリオを自由に作ることができます。

ポートフォリオ作成の際は、全世界株式の投資配分とリターンをベースに考えると大はずれしないと思いますよ。
以下の記事では手数料が安くておすすめの投資信託の実績を比較しているので参考にしてみてください。

以下に私がポートフォリオを作る際に参考にしているHPのリンクをまとめます。
Yahoo Finance
Yahoo Financeの英語のHPではETFの長期チャートを比較して表示できます。
日本の投資信託はここ数年で設定されたものが多いためETFを使うと長期で比較ができて参考になります。
表示されるチャート例としては以下の通りです↓
ETF replay.com
ETF replay.comも英語のHPでETFの配当込みの成績を比較できます。
表示されるチャート例は以下の通り↓
ちなみに上記HPのリンクからETFポートフォリオのバックテストページに飛ぶと、自由に設定したポートフォリオを作成することができます。
以下は私のポートフォリオ(VTI:VEA:VWO:AGG=55%:10%:5%:30%)です。
楽天証券
楽天証券は私が積立Nisaで使用している証券会社で、投信スーパーサーチというリンクから国内の投資信託の成績を比較することができます。
表示されるチャートは以下↓
Myインデックス
Myインデックスは株式の他にREITや金なども含めてポートフォリオのシミュレーションができます。
以下が入力画面↓
で出力がこちら↓
日本語のHPで無料でいろいろと使えるのでおすすめです。
まとめ
今回の記事では以下の資産形成を表す式
資産=(収入ー支出)×投資期間×利益率
この中で今回は利益率に関連する項目の中でポートフォリオの作り方に的をしぼって書きました。
ポートフォリオの作り方のベースは全世界株式の配分とリターンという提案をしました。
ポートフォリオの作り方は自由、途中で変更するのも自由。
でも自由すぎて訳がわからないという方にとっては、全世界株式をベースに考えるというのは一つの指標になり考えやすいと思います。
ポートフォリオが自分に合っているかどうかは相場が急変動した時に、安心して投資を継続できるかどうかだと思います。
ぜひご自身が安心して投資できるポートフォリオを作ってみてください。
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