ピケティのr>gから株式投資の有効性を難しく解説してみる

ピケティ

くわにゃん(@kuwanyan98)です。

投資に役立つ経済知識の第11弾は「ピケティのr>gから株式投資の有効性を難しく解説してみる」についてです。

前回の記事ではフランスの経済学者ピケティの主張である「資本収益率(r)>国民所得の成長率(g)」について身近な例を元に解説し、歴史的にみて資本家である方が有利なことを解説しました。

✅関連記事;【投資に役立つ経済知識】第10弾 ピケティのr>gから株式投資の有効性を分かりやすく解説してみる。 

 

今回は「資本収益率(r)>国民所得の成長率(g)」についてピケティの著書「21世紀の資本」で用いられている2つの基本法則の式をもとに解説します。

スポンサーリンク

r>gとは

前回の記事からの引用です。

「r>g」のうちrは資本収益率を表し、gは国民所得(GDP)の成長率を表します。

 

資本収益率rとは具体的には、土地や建物、機械などの実物資本と、株式や債券などの金融資本の収益率のことです。

国民所得gとはGDPを表すので、先ほど解説した資本が生み出す収益と、労働所得の合計です。

ピケティは、以下のグラフにあるように資本収益率rはおおむね4〜5%であり、先進国の国民所得の成長率gは1.5%程度と実証しています。

※出典;21世紀の資本

「r>g」というのは資本家が株式や投資信託などへ投資することで働かなくても年間5%ずつ資産が増加していくのに対し、労働者は一生懸命働いても給料は1.5%ずつしか増えていかないということです。

 

要は働かなくても資産が増える資本家と一生懸命働く労働者の格差は、年数がたつにつれてどんどん広がっていくということです。

スポンサーリンク

ピケティが示す資本主義の基本法則

ピケティは著書の中で、資本主義の基本法則を2つ示しています。

【第1基本法則】α=r×β=資本分配率
【第2基本法則】β=s/g=資本ストック

ピケティの資本主義の第1基本法則

まずは第1基本法則の説明です。

【第1基本法則】α=r×β=資本分配率
α;GDPに占める資本所得の割合
r;資本収益率
β;資本ストック

この式は簡単にいうとGDP全体が資本所得と労働所得がどれぐらいの割合になるかを示すものです。

 

この中で、先進国の資本収益率r=5%で、先進国の「資本ストックβ」はおおむねGDPの6倍程度ですので、先ほどのGDPに占める資本所得の割合(α)は以下のようになります。

α=r(5%)×β(600%)=30%

GDPに占める資本所得の割合が30%なので、日本の2018年のGDPの実質値が約500兆円なので、日本のGDPのうち資本所得(30%)と労働所得(70%)の内訳は以下のようになります。

GDP(500兆円)=資本所得(150兆円)+労働所得(350兆円)
先進国のGDPに占める資本の割合である資本分配率αの1975年以降の推移は以下のグラフのとおりです。

※出典;21世紀の資本

このグラフを見ると先進国の資本分配率αは徐々に右肩上がりに増加しているため、GDPに占める資本所得の割合が増加し、労働所得の割合が減少していっており、格差が拡大している状況が理解できるかと思います。

くわ
くわ

この点から考えても「r>g」により資本家と労働者の格差が大きくなっていく様子がわかるかと思います。

ピケティの資本主義の第2基本法則

続いて第2基本法則の説明です。

【第2基本法則】β=s/g=資本ストック
β;資本ストック
s;貯蓄率
g;GDPの成長率
この式は簡単にいうとGDPの成長率が低ければ低いほど、資本ストックが大きくなり格差が拡大するというものです。

この式を見るとs(貯蓄率)÷g(GDPの成長率)となっているので、sが一定でgが小さくなると資本ストックβが大きくなります。

これは先進国で考えると貯蓄率が一定のもとで、経済成長率が下がると資本ストックがどんどん大きくなるということであり、現在先進国の資本ストックはGDPの6が倍程度(β=600%)にまで膨れ上がっています。

※出典;21世紀の資本

このβが大きくなればなるほど、「資本収益率r>GDP成長率g」の効果によりさらに資本家と労働者の格差が広がっていきます。

スポンサーリンク

先進国ほど格差が拡大していく

国が豊かになり発展すれば発展するほど経済成長率は小さくなります。

これはキャッチアップ効果が一つの要因として考えられており、かつての日本もアメリカなどの海外の技術をうまく取り込む形で、工業国として急成長を果たしました。

 

要は発展段階の国では海外のモノマネをすることによって、簡単に経済が成長していくというのがキャッチアップ効果です。

現在は中国がこの段階にあり、急速に成長している状況です。

 

以下のグラフは新興国と先進国の経済成長率を比較したものです。

※出典;IMFのデータ

新興国の経済成長率はおおむね5%程度と高いですが、先進国は2%と程度と低空飛行です。

このデータから考えても先進国の低成長下では、先ほどのピケティの第2基本法則の式からもわかるように格差はどんどん広がっていきます

 

そして実際に先進国で富の格差が広がっている状況は以下の、米国とヨーロッパの上位10%層が総所得に占める割合を見れば一目瞭然です。

※出典;21世紀の資本

1900年から1950年は急激に富裕層のシェアが落ちてますが、この時期は2つの世界大戦やインフレ、世界恐慌、累進税などによる異例の格差是正期です。

その後の1970年以降は格差が急速に拡大しているのがわかります。

スポンサーリンク

やっぱりここでも株式投資がいんだとさ

かつての日本も1990年までの発展段階では新興国のように高い経済成長率誇っていました。

 

当時はサラリーマンになれば経済の成長に合わせて給料は毎年右肩あがり、ローンを組んで家を買えば数十年たつと土地の値段は上昇、余った給料は銀行に預けているだけで8%以上の金利が得られ、自然と資産が増えていくという時代でした。

 

インフレ率を差し引いたとしても、投資なんかしなくても一生懸命働きさえすればなんとかなりました。

 

しかし日本は気づけばバブル崩壊以降30年間経済は停滞し、給料も横ばいもしくは徐々に少なくなっている状況です。

※出典;厚生労働省「毎月勤労統計調査」

そしてマイホームを買ったとしても、買った途端に価値は下がり、年数が経つにつれて建物の値段も下がっていってしまいます。

 

さらに円の価値の下落により、日本が誇る多くの貯蓄額も徐々に目減りしていく可能性もあります。

 

このような状況の中、サラリーマンの給与収入だけに頼っていては資本家との格差は広がっていくばかりです

 

そのためサラリーマンが「r>g」の効果により豊かになる第一歩として、株式に投資するのがもっとも手っ取り早く、簡単な方法だと個人的には思っていますし、実際に株式投資の優位性を示した以下の図は有名です。

この図の一番右肩上がりに上昇しているStocksが株式に投資した場合のリターンです。

くわ
くわ

200年の実績なので疑いようがありませんね。

スポンサーリンク

まとめ

2回にわたってピケティが主張する「資本収益率(r)>国民所得の成長率(g)」について解説しました。

今回の記事では、数式を使って説明するため難しくなるかなと思ってましたが、意外と易しい記事になったと思います。

 

「資本収益率(r)>国民所得の成長率(g)」というのは、歴史的な統計データを元に裏付けられた事実です。

 

投資で血まなこになって利益を追い求めるというより、世界中に投資して経済成長率の高い国の発展に寄与し、その恩恵を受ける。

そんな感じで投資ができればいいなと個人的には思っています。

 

よろしければフォローお願いします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました