ピケティのr>gから株式投資の有効性を難しく解説してみる

r>gとは

前回の記事からの引用です。

「r>g」のうちrは資本収益率を表し、gは国民所得(GDP)の成長率を表します。

 

資本収益率rとは具体的には、土地や建物、機械などの実物資本と、株式や債券などの金融資本の収益率のことです。

国民所得gとはGDPを表すので、先ほど解説した資本が生み出す収益と、労働所得の合計です。

ピケティは、以下のグラフにあるように資本収益率rはおおむね4〜5%であり、先進国の国民所得の成長率gは1.5%程度と実証しています。

※出典;21世紀の資本

「r>g」というのは資本家が株式や投資信託などへ投資することで働かなくても年間5%ずつ資産が増加していくのに対し、労働者は一生懸命働いても給料は1.5%ずつしか増えていかないということです。

 

要は働かなくても資産が増える資本家と一生懸命働く労働者の格差は、年数がたつにつれてどんどん広がっていくということです。

ピケティが示す資本主義の基本法則

ピケティは著書の中で、資本主義の基本法則を2つ示しています。

【第1基本法則】α=r×β=資本分配率
【第2基本法則】β=s/g=資本ストック

ピケティの資本主義の第1基本法則

まずは第1基本法則の説明です。

【第1基本法則】α=r×β=資本分配率
α;GDPに占める資本所得の割合
r;資本収益率
β;資本ストック

この式は簡単にいうとGDP全体が資本所得と労働所得がどれぐらいの割合になるかを示すものです。

 

この中で、先進国の資本収益率r=5%で、先進国の「資本ストックβ」はおおむねGDPの6倍程度ですので、先ほどのGDPに占める資本所得の割合(α)は以下のようになります。

α=r(5%)×β(600%)=30%

GDPに占める資本所得の割合が30%なので、日本の2018年のGDPの実質値が約500兆円なので、日本のGDPのうち資本所得(30%)と労働所得(70%)の内訳は以下のようになります。

GDP(500兆円)=資本所得(150兆円)+労働所得(350兆円)
先進国のGDPに占める資本の割合である資本分配率αの1975年以降の推移は以下のグラフのとおりです。

※出典;21世紀の資本

このグラフを見ると先進国の資本分配率αは徐々に右肩上がりに増加しているため、GDPに占める資本所得の割合が増加し、労働所得の割合が減少していっており、格差が拡大している状況が理解できるかと思います。

くわ
くわ

この点から考えても「r>g」により資本家と労働者の格差が大きくなっていく様子がわかるかと思います。

ピケティの資本主義の第2基本法則

続いて第2基本法則の説明です。

【第2基本法則】β=s/g=資本ストック
β;資本ストック
s;貯蓄率
g;GDPの成長率
この式は簡単にいうとGDPの成長率が低ければ低いほど、資本ストックが大きくなり格差が拡大するというものです。

この式を見るとs(貯蓄率)÷g(GDPの成長率)となっているので、sが一定でgが小さくなると資本ストックβが大きくなります。

これは先進国で考えると貯蓄率が一定のもとで、経済成長率が下がると資本ストックがどんどん大きくなるということであり、現在先進国の資本ストックはGDPの6が倍程度(β=600%)にまで膨れ上がっています。

※出典;21世紀の資本

このβが大きくなればなるほど、「資本収益率r>GDP成長率g」の効果によりさらに資本家と労働者の格差が広がっていきます。

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