デフォルトした国の行く末・・・通貨の暴落が国を救う!?

デフォルトした国の行く末

デフォルトした国がどのようになるか1998年のロシア危機を例に解説します。

まずは通貨が下落

国がデフォルトを起こすとまっさきに通貨が下落します。

以下のチャートは1998年当時のロシアルーブル/米ドルのチャートです。

※image;Reuters

ロシア危機が起きた1998年8月の後に、0.16→0.04ルーブル/米ドルと下落しました。

わずか2ヶ月ほどで通貨の価値が1/4と暴落しています。

 

デフォルトした時に通貨が暴落する理由は、まずは海外の投資家の資金の引き上げです。

ロシアに投資を行なっていた投資家は、デフォルトするやいなや真っ先に資金を引き上げ、ルーブルから米ドルや自国の通貨に交換します。

 

さらにロシアの国民もルーブルで資産を持っていても下落することがわかっているので、安全な米ドルなどに資産を交換します。

 

デフォルト時のこれらの行動により下落が下落を呼び、通貨は大暴落へとつながりました。

物価が高騰

デフォルト後の通貨下落の次に待ち受けるのは物価の高騰です。

通貨が下落すると言うことはそれまで海外から安く輸入できていたものが、同じ製品でも多く支払わなければ輸入できなくなると言うことです。

通貨の下落によりデフォルト前より高い金額で輸入した製品は、当然ながら高い金額で売られることになり、物価は高騰しインフレに拍車がかかっていきます。

 

ロシアの場合はロシア危機の翌年のインフレ率は36.5%となりましたので、1年間で物の値段が約1.3倍となりました。

(実際はもっと高いインフレ率となることが警戒されていましたが、ロシア経済の急激な回復によりこれぐらいのインフレ率ですみました。)

通貨の下落が輸出を伸ばす

デフォルトした国は通貨が下落し物価は高騰、多くの企業が倒産し失業率は増加、国民の所得は大幅に減少とかなりのダメージを受けます。

 

しかしながら悪いことばかりではありません。

デフォルトとなることでそれまでの借金はチャラか一部を減免してもらえます。

 

そして通貨が大幅に下落することで海外から物を買う力は少なくなりますが、海外からするとロシア産の製品を安く買えることになるため、国産品の市場競争力が一気に上昇し、海外への輸出が大きく増えました。

 

これは前回説明した発展段階説の逆戻りパターンです。

具体的には上記の図で通貨が一気に下落することで貿易収支がプラスになり、経常収支が徐々にプラスになる構造です。

 

ロシア危機後のロシアも国産品がバーゲンセール状態となったこと、さらにこの時は石油価格の急上昇もかさなりロシア経済は急速に回復しました。

 

2002年ごろにはBRICsの一角として新興国の中でも急成長する国として注目されるまでになりました。

まとめ

デフォルトした国が通貨の下落によって、その国の製品が外国から見てバーゲンセール状態となり、回復していく流れを解説しました。

 

このように為替の変動が自然と起こることで経済がうまく機能するようになっており、重要な役目を果たしているのが理解できたかと思います。

 

しかしながこの為替による自然調節機能が働かない国々があります。。。

 

それは共通通貨であるユーロを採用しているEUに加盟している国々です。

次回はユーロがかかえる問題についてまとめようと思います。

 

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