GDP(国内総生産)を分かりやすく解説。三面等価の原則から長期投資の有効性を考える

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悩み
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GDP(国内総生産)について分かりやすく知りたいなぁ。世界人口の増加とGDPはどういう関係があるの?

こんなお悩みにお答えします。

☑️本記事の内容

  • GDPについて分かりやすく解説
  • GDPの「三面等価の原則」から株式投資の有効性を考える
  • 人口増加とともにGDPは増え続ける

☑️本記事の執筆者

くわ

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。

私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!

投資を行う上で知っておくと役立つ経済の知識のうち、今回の記事では「GDP(国内総生産)」について解説したいと思います。

 

GDPって確か中学生の時に学びますよね。

そしてかろうじて覚えていることと言えば「GDP=付加価値の合計」ということぐらいだと思います。

 

今回はこのGDPについて分かりやすく解説し、GDPが持つ「三面等価の原則」について解説したいと思います。

「三面等価の原則」が理解できると、GDPが増えることによって、企業の利益が増え、それが長期的には株価に反映されるというのが、理解できるかと思います。

 

さらにこれまでの世界人口とGDPの推移を示し、今後も人口の増加に合わせてGDPも増加していくであろうことを解説します。

くわ

基本的な内容ですがGDPの増加は長期的な株価の上昇につながる要因ですので、理解していると自信をもって長期投資ができるのではと思っています。

GDPっていったいなんだ?

GDPとは

GDPはGross Domestic Productの略称で国内総生産と言われます。

国内総生産という言葉から想像できるようにGDPは、日本国内で作った農作物や自動車、電子機器や工場の建設など国内で生産された物や、電車での移動やホテルなどで提供されたサービスの金額の合計金額で表されます。

 

合計金額なので、日本のGDPの場合だと「円」で表記されます。

GDPの金額が前年度よりもどれぐらい増えたかによってその国の成長具合を数値で確認することができます。

 

例えば日本のGDP成長率は2%程度ですが、発展が続く中国は7%ぐらいあります。

中国の7%の成長率というのは、約10年ぐらい今のGDPの2倍になるほど高い成長率です。

 

1980年から2019年までの日本のGDPの推移を掲載します。

※image;世界経済のネタ帳

このGDPの推移を見るとバブルがはじける1990年ぐらいまでは急成長し、その後横ばいが続き、リーマンショックで少し下落、昨今のアベノミクスによる景気回復で再度上昇しているのがわかります。

くわ

直感的に感じている景気とだいたい一致しますね。

またバブルがはじけたあとからアベノミクスが始まる2013年ぐらいまでは横ばいが続き、失われた20年と言われるのもわかりますね。

GDPを分かりやすく解説

GDP(国内総生産)の正しい定義は、「一定期間内に国内で生産された財とサービスの付加価値の合計額」です。

くわ

「付加価値の合計」って一度は聞いたことがあるかと思います。

でもよく考えてみると「付加価値の合計」ってなんだ???って感じですね。

付加価値というのは、財やサービスを生産する過程で新たに付け加えられた価値のことを言います。

文字ではわかりづらいので、小麦を作る段階から小麦粉に変わり、最後はパンとして売り出す段階を例として考えてみます。

 

【小麦農家】

小麦農家はゼロから小麦を作るので、小麦を売って得たお金(①100円)がすべて付加価値です。

【小麦粉屋】

小麦粉屋さんは、小麦農家から小麦を100円で仕入れ、小麦粉を製造し150円で売ります。

売価の150円から小麦の仕入れ値100円を引いた残り、②50円が小麦粉屋さんの付加価値です。

【パン屋】

パン屋さんは、小麦粉屋さんから150円で小麦を仕入れてパンを作り、180円売ります。

売価の180円から小麦粉の仕入れ値150円を引いた残り、③30円がパン屋さんの付加価値です。

この一連の流れを考えると付加価値の合計は①+②+③=180円です。

ちなみに最終生産物はパンで、売値は180円です。

 

付加価値の合計と最終生産物の値段が一致したとおり、GDPは最終生産物の値段の合計でもあります。

GDPの解説

このようにGDPは日本国内で生産された財やサービスすべての付加価値を合計して求められます。

GDPの「三面等価の原則」

GDPの「三面等価の原則」とは、生産面から見ても、分配面(所得面)から見ても、支出面から見てもGDPが同じ値になると言うものです。

三面等価の原則からすると、GDPが増えるということは、企業の売り上げが増えるということであり、企業の利益が増えていくということです。

くわ

株価は長期的には企業の利益に合わせて上昇していくので、GDPが増えるということは株価も上昇していくということですね。

以下に三面等価の原則を、生産面・分配面・支出面からみて解説します。

生産面から見たGDP

生産面から見たGDPはこれまでに説明した付加価値の合計から説明ができます。

この図で言う①、②、③のそれぞれの付加価値が、各生産者が生み出した価値です。

なのでこれらの付加価値の合計=GDPが生産面のGDPとなります。

分配面から見たGDP

分配面から見たGDPというのは簡単に言うと企業が得る所得をどのように分配するかということです。

 

企業は所得(売上)を得ると従業員に支払ったり、会社を運営する経費や、設備投資、株主還元に使ったりします。

つまり先ほどの図で言う付加価値分を企業の利益として受け取り、その利益をいろいろなところに分配します。

そしてその分配額は付加価値の合計と一致します。

これが分配面から見たGDPです。

支出面から見たGDP

支出面から見たGDPは、使われたお金の総額を求めればそれがGDPになるということを示しています。

上の図右端の最終成果物は生産活動を通して得られた付加価値の合計なので、この最終成果物に対して支払われるお金を合計すれば、それがGDPになることがわかります。

人口の増加に合わせて増えるGDP

続いてGDPが人口の増加とどういう関係があるのかをグラフで見てみようと思います。

以下のグラフは1970年以降の世界人口と世界GDPの推移です。

世界人口の増加に合わせて、というか人口増加以上に世界のGDPは増加しました。

 

人口が増えるということは、それだけ働く人が増えるのでGDPが増えるのは分かりますね。

また人口増加よりもGDPの方がたくさん増えていく要因としては、技術の進歩が上げられます。

世界の技術は日に日に進歩していっているので、一人当たりの生産性が大きくなり、これがGDPのさらなる押し上げ要因になっています。

 

2020年時点の世界人口は77億人ですが、2100年には110億人まで増加すると予想されています。

ということはあと80年ぐらいはGDPは増え続けるため、世界の株価も右肩上がりに上昇していくことが予想され、私たちが生きているうちは株式への長期投資の恩恵を受けられそうですね。

まとめ

GDPについて分かりやすく解説しました。

また「三面等価の原則」というちょっと聞き慣れない内容をあえて解説しました。

なぜなら「三面等価の原則」を理解できると、GDPの増加に合わせて企業の利益と株価が上昇していくというのが理解できると思ったからです。

 

今後も人口の増加に合わせてGDPが増えていくことが株価の上昇に繋がる。

これが私が長期投資をする前提になっています。

くわ

多少の経済不況によって株価が下がったとしても、長期で株を買っておけばその恩恵を受けられる可能性が高いというのがわかるかと思います。

そして実際にGDPと株価の関係について考察してみました。

興味がある方は次の記事✅GDPと株価の関係。だから僕は長期投資がやめられない をご覧ください。

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