
バランスシートってなんなの?
個人でもバランスシートを作るメリットってあるの?
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- バランスシートの基礎知識
- 個人の家計でバランスシートの作り方
- 個人でバランスシートを作るメリット
☑️本記事の執筆者

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
株式投資を始めると企業の決算ニュースなどで「バランスシート」という言葉を目にする機会もあるかと思います。
バランスシートの作り方は決められたルールに乗っ取って作るようなっているため、知識がある人にとっては簡単にその企業の財務の状態が読み取れるようになっています。
今回の記事ではバランスシートの基本的な知識とバランスシートをより身近に感じるために個人のバランスシートを作ってみて、そのメリットを解説したいと思います。

バランスシートの考え方自体は非常に単純です。
世の中のニュースをより理解できるようになるだけでなく、日常的な考え方にも応用できるので、おすすめです。
バランスシートとは
バランスシートというのは、「貸借対照表」や「B/S」と書かれたりするもので、資産と負債の状況を一つにまとめたものです。
作り方は非常に単純で、左側に資産、右側に負債+純資産を記入すれば出来上がります。
イメージとしては以下のような感じです。
この図から左の資産と右の負債の総額は必ず一致(バランス)するのでバランスシートと言われます。
例えば個人の家計においてそれぞれの項目に含まれるものとしては次のようなものがあります。
- 資産・・・現金、株式、年金、貯蓄型の保険、不動産、車など
- 負債・・・住宅ローン、自動車ローン、奨学金など
- 純資産・・・「資産①ー負債②」で計算
単純ですね。
バランスシートの左と右は必ず一致するので、例えば3,000万円借金をして住宅を買った場合は、左側資産に不動産価値3,000万円がプラスされ、右側負債に住宅ローン3,000万円分がプラスされ、一致させます。
住宅を買ったことでバランスシート全体が大きくなるイメージです。
なので「資産が1億円あります!」っていう人でも実は右側の負債も9,000万円あったりするので、表面上の情報にだまされないようにしましょう。
世の中のニュースでは「国の借金が・・・」とか意図的にマイナスイメージで書かれたりすることがありますが、浪費でない限り借金が増えると必ず資産項目も増えるので、バランスシート的な目線でみることが大切です。
企業においても基本的には銀行からお金を借りることで、より大きなビジネスをして利益を上げることができるので借金はプラスに働くことが多いです。

ちなみに個人の家計では「借金=浪費」というイメージで実際もそれに近い部分があるため、意図的に「借金=悪」と結びつけている情報もあるように思います。
個人の家計でバランスシートを作ってみよう
続いてバランスシートをより理解するために個人の家計を元にバランスシートを作ってみます。
今回は例として今から8年ぐらい前、私が住宅を買った直後の資産の状況をイメージしてバランスシートを作ってみます。
大体こんな感じだったと思います。
株式は半分以上が自社株でした。
2013年ぐらいなのでインデックスの積立投資とFXを一生懸命やっていたころです。
住宅については買ったばかりで、買った瞬間に住宅の値段が下がると一般的に言われるので、不動産価値は住宅ローンの90%としました。
バランスシートを作ってみることで、学資保険や年金、ローン関係などを一眼で把握することができ、最終的な純資産がいくらなのかも一目瞭然で分かります。
頻繁に作ると大変ですし、あまり意味はないかと思いますが、年に一回は自分の家計のバランスシートを作ってみると役にたつかと思います。

ちなみに私は年末に嫁さんの状況を含めて家計全体のバランスシートを確認するようにしています。
個人の家計でバランシートを作るメリット
私がバランスシートを作った際にチェックするポイントは次の2点です。
- 純資産がマイナスになっていないか
- キャッシュフローを生み出す資産がどれぐらいあるか
純資産の状況をチェック
まずは純資産がマイナスになっていないかをチェックします。
住宅ローンであれば左側の資産項目にも不動産価値が計上できるので、純資産はそこまで減りません。
しかし、カードローンやその他借金などがあると純資産はマイナスになってしまうので、純資産がマイナスの場合はできるだけ早くそれらの返済が必要になります。
そうしないといつまでたっても借金体質から抜け出せず、資産は増えていきません。
なのでこの純資産の状況をまず初めにチェックします。
キャッシュフローを生み出す資産をチェック
続いては左側の資産項目でキャッシュフローを生み出す資産がどれぐらいあるのかをチェックします。
キャッシュフローというのは、お金の流れを生み出してくれるものです。
私のバランスシートでいうと以下の赤枠で囲った株式の部分です。
現金や個人用の不動産はいくら持っていても、現金を生み出しません。
しかし株式等は持っていると値上がり益や配当金などをもらうことができるので、資産を増やすキャッシュフローが生まれます。
次の記事✅投資の目的=人生をより楽しむため!【金持ち父さんから学んだこと】にも書きましたが、キャッシュを生み出す投資資産を積み上げることが資産を雪だるま式に増やしていく最短ルートだと思います。
キャッシュを生み出す資産をできるだけ増やすという観点から検討したのが、住宅を購入するときにいくら住宅ローンを借りるかです。
住宅ローンを多く借りると金利がかかります。
しかし貯金を全部住宅ローンに払ってしまうと、投資資産を増やすペースが遅くなってしまいます。
住宅ローンを借りたときの金利は変動で0.8%程度。
一方株式に投資すると5%程度は利益が得られるだろうと踏んでいたので、最低金額の頭金だけ払ってあとは全てローンにし、余った現金を投資に回すことにしました。
あれから8年ぐらい経ちましたが、金利も低いままで住宅ローン減税の恩恵も受けることができ、さらに余った現金を投資することで5%以上の利益が得られているので、正解だったと言えます。

家計の資産の状況を俯瞰的にみることができ、資産と負債のバランスを確認しながら総合的な判断ができるというのが個人の家計でバランスシートを作るメリットです。
まとめ
バランスシートの簡単な解説と個人の家計で作るメリットについて解説しました。
個人のバランスシートは一度作ってしまえば数字を更新するだけなので、数分で出来てしまいます。
年末にだけでもバランスシートをぼんやりと眺めることで、自分の資産の内訳を俯瞰的に把握でき、今後の家計改善や投資戦略に役立てることができるので非常におすすめです。

一度実際に作ってみてはいかがでしょうか。