本家VTと楽天VTの想定利益を比較しETFに投資する理由を考える

vt

くわにゃん(@kuwanyan98)です。

前回の記事ではETFのメリット・デメリットを投資信託と比較して書きました。

 

そこで出てくる疑問が運用手数料の低いETFと投資信託ではどれぐらい運用利回りが違うのかということです。

 

今回はバンガード社が販売するETFである「本家VT」と楽天証券が販売する投資信託である「楽天VT」で運用利回りをシミュレーションしようと思います。

 

結論から書くと次のようになりました。

・本家VTも楽天VTも利回りはほとんど同じ
・本家VTはドル転の手間と配当金の2重課税問題がネック

 

この結果からすると手間だけかかってメリットが無いように見えるETFですが、それでも私は「本家VT」を買い続けます。

その理由もまとめました。

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本家VTと楽天VTのおさらい

まずおさらいですが「本家VT」というのは米国のバンガード社が運用する「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」のことで、VT1本に投資するだけで新興国から先進国まで世界中の株式市場への投資が出来るという優れものです。

 

さらに2019年7月時点で信託報酬が0.09%と激安で全世界で1兆1,038億円も買われている人気のあるETFです。

 

そして「楽天VT」というのはこの「本家VT」をひたすら買い続ける投資信託で、なんと100円から取引できるという商品です。

 

楽天VTは本家VTを買って運用することからETFを購入する手間やファンドとして管理する手数料が上乗せされるため、当然ながらETFである本家VTよりは手数料が高くなります

 

また楽天VTのもう一つの大きな特徴として、今のところファンドとして無分配の方針なので、本来分配金にかかる税金20.315%がかからずファンド内で再投資されます

くわ
くわ

無分配で税金がかからず再投資可能というのはかなりのメリットです。

この後のシミュレーションにも大きく効いてきます。

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シミュレーションの条件

今回シミュレーションを行うにあたり以下の条件を考えました。

順番に解説していきます。

項目 本家VT 楽天VT 備考
積立金額 80,000円 80,000円
利益率 5% 5% 毎年影響
販売手数料 0.45% 販売時のみ
ドル転手数料 0.08% 販売時のみ
運用手数料 0.09% 0.4% 毎年影響
配当金(税引き後) 1.05% 1.5% 毎年影響

積立金額

積立金額は毎月の積立金額です。

私が実際に積立投資で毎月投資している金額が80,000円なので同じ条件にしました。

今回のシミュレーション結果にはいくらであろうとあまり関係ありません。

利益率

利益率もVTの場合控えめに言っても5%ぐらいはいきそうなので、今回のシミュレーションでは5%と想定しました。

くわ
くわ

積立金額・利益率ともに本家VTと楽天VTで同じ条件です。

販売手数料

本家VTの場合だけ販売手数料がかかります。

 

以前は少額でETFを購入しようとすると最低5ドルの手数料が取られていましたが、2019年7月から最低手数料は大手3社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券)で無料と発表されました。

くわ
くわ

そのためこれまでのように最低手数料を考えて投資金額を調整する必要がなくなりました。

項目 SBI証券 楽天証券 マネックス証券
①通常手数料 0.45% 0.45% 0.45%
②最低手数料 0 0 0
③最大手数料 20ドル 20ドル 20ドル

よって今回のシミュレーションでは本家VTの販売手数料は買付金額の0.45%を採用します。

 

楽天VTはノーロードファンドであるため販売手数料は0円です。

ドル転手数料

楽天VTは日本円で売買ができるのでドル転手数料はかかりません

 

一方本家VTを購入するにはドルを準備する必要があり、住信SBIネット銀行×SBI証券を使ったとしても1ドルあたり往復で8銭の手数料がかかります。

 

1ドル=100円とすると8銭なので、買付金額の0.08%がドル転手数料としてかかってきます。

くわ
くわ

販売手数料とドル転手数料は1回だけしか効いてこないので長期投資だとほとんど影響がありません。

運用手数料

運用手数料は毎年の運用金額全体にかかってくるものなので重要です。

運用手数料分だけ利益率が下がることになります。

 

このことから考えると本家VTは0.09%の運用手数料であるため激安です。

 

一方の楽天VTはというと本家VTを買う投資信託という性質上、どうしても運用手数料が高くなってしまいます。

これまでの楽天VTの目論見書から実質手数料を割り出して、運用手数料は0.4%としてシミュレーションしてみます。

配当金

先にも書いたように本家VTは強制的に配当金が支払われ、配当金には米国と日本の2重で税金がかかってきます。

 

本家VTの場合はこれまでの実績からVTの配当金は1.5%とし、30%の2重課税分を差し引いた再投資金額を1.05%(1.5%×70%)として計算します。

 

一方楽天VTは当ファンドが今後も無配当の方針を貫くものとして、配当金1.5%をそのまま再投資できるものとして計算します。

くわ
くわ

配当金にかかる税金により再投資される配当金に0.45%の差があり、運用手数料の差(0.31%)より大きくなっています。

この配当金の差が運用成績に効いてきそうですね。

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シミュレーション結果

シミュレーションの条件を再度まとめると以下のとおりです。

項目 本家VT 楽天VT 備考
積立金額 80,000円 80,000円
利益率 5% 5% 毎年影響
販売手数料 0.45% 販売時のみ
ドル転手数料 0.08% 販売時のみ
運用手数料 0.09% 0.4% 毎年影響
配当金 1.05% 1.5% 毎年影響

この条件で30年間運用した結果が次のグラフになります。

この結果を見るとほとんど差が出ていないのがわかります。

 

さらに手数料が安いETFの本家VTは楽天VTにわずかですが運用成績が悪くなっています

この結果を一覧にまとめます。

運用期間 本家VT評価額 楽天VT評価額
5年後 570万円 575万円
10年後 1,331万円 1,349万円
15年後 2,348万円 2,389万円
20年後 3,706万円 3,787万円
25年後 5,520万円 5,668万円
30年後 7,943万円 8,196万円

30年後には楽天VTのほうが本家VTより253万円も運用成績がいいという結果がでました。

 

この結果は毎年影響してくる手数料と配当金が原因です。

項目 本家VT 楽天VT 備考
運用手数料 -0.09% -0.4% 毎年影響
配当金 +1.05% +1.5% 毎年影響
合計 +0.96% +1.10% 毎年影響

配当金の2重課税問題を考慮すると楽天VTの方が単純に計算すると0.14%成績がよくなり、これが複利で効いてくると30年で253万円という差として表れました

くわ
くわ

本家VTは手数料が安い代わりに、ドル転手数料の手間がかかります。

さらに運用成績も楽天VTに劣るとなるとメリットは何でしょうか。

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それでもETFに投資する意味

ここまでの結果を確認すると手間だけがかかって運用成績も楽天VTに劣る本家VTですが、私が本家VTに投資する意味をまとめてみます。

 

私が考えている本家VTに投資する理由は以下のとおりです。

・流動性と安定性
・透明性
・ドルで資産を持つということ

流動性と安定性

世界中で買われている本家VTと日本だけで買われる楽天VTでは運用資産残高に大きな乖離があります。

銘柄 投信 or ETF 運用資産残高
本家VT ETF 1兆1,038億円
楽天VT 投資信託 209億円

楽天VTは発売されて数年しか経っていないのでまだまだ伸び盛りの投資信託ですが、現状で本家VTの1/50程度の規模です。

 

運用資産残高が大きいということは市場でたくさん取引されるので流動性があり、相場が急変するときにも取引が可能です。

 

またバンガード社と楽天の提携が今後30年と続くとは限らず、楽天VTが途中で解約となった場合は運用利益に税金がかかってしまい、長期投資で考えた場合大きなロスとなります。

透明性

またこれだけ運用資産が世界中に積み上げられているということは、世界中の投資家から監視されているため、透明性にも優れています

投資信託にみられるような隠れコストというのが発生しないため、発生したコストは平等に割り振られます。

 

楽天VTはドル転の手間がなく100円以上の投資金額だと1円単位で取引ができ、さらに販売手数料も0円と優れたファンドです。

でもこの利便性の陰にはコストが当然発生しており、これらのコストが隠れコストという形で投資信託の中に潜り込むことになります。

ドルで資産を持つということ

最後は私が本家VTに投資する大きな理由は、ドルで資産を持つということです。

日本人の多くの人たちは日本円のみで資産を持っています。

 

投資の世界では分散投資が重要と言われているにも関わらず、通貨別という観点からみた場合ほとんどの方が円資産(円買いポジション)のみでの運用になっています。

 

これまでの日本は経常収支も順調に推移してきましたが、これからは少子高齢化、労働人口の減少がすすむことから経常収支はだんだんと小さくなっていくものと予想されます。

 

アメリカやイギリスのように海外の投資を呼び込めれば話は別ですが、閉鎖的な島国という日本の特性を考えるとなかなかうまくいくようには思えません。

✅関連記事:【投資に役立つ経済知識】第5弾 国の発展によって変わる経常収支と為替の関係

 

そのため今後は日本円の価値は長期的に緩やかに円安方向に進んでいくものと予想しています。

円安に進むということは円資産で保有している資産価値が減少するということです。

くわ
くわ

このリスクを回避するために私は円だけでなくドルで資産を持つことにしています。

FXでも円以外のポジションを持つのは、これが理由になっています。

毎月コツコツと積立投資したお金は長期になるとかなりの大きな金額となります。

この投資金額を毎月少しずつドル転して本家VTを買い付けるという手間をかけてでもドルで資産を持つということに大きな意義を感じてやってます。

くわ
くわ

最後は配当金で2重課税が問題となる本家VTですが、配当金はやっぱり嬉しいです。人間だもの。。。

長期投資で成功するには長期で投資を継続することですが、配当金は長期投資を継続するモチベーションになりますね。

なので強制的にだされる本家VTの配当金も捨てたものではないですw

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まとめ

本家VTと楽天VTの運用成績をシミュレーションしてみました。

結果はわずかに楽天VTの勝利。

やはり分配金がネックになりますね。

ただ楽天VTの無配当方針がどこまで続くのかはわかりません。

 

それらをひっくるめても本家VTに投資しておく意味を感じながらこれからも御本家への投資を継続していきます。

 

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