
株価が暴落したけど、いざ暴落となると買えなかったなぁ。
どうやったら暴落時に買うことができるんだろう?
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- 暴落を待っていたのに、なぜ暴落時に買えないのか?
- 暴落時にビビらずに買う具体的な方法
- 積み立て投資ではなく暴落を待ち続けるのが正解?
☑️本記事の執筆者

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
2020年3月にコロナショックにより世界的に株価は暴落したことは、記憶に新しいところです。
多くの投資家が暴落の際に追加で購入することが、投資のパフォーマンスを上げることを知っています。
しかしながら、実際に暴落が起きるとさまざまなニュースが行き交い、怖くてなかなか追加で購入することはできません。
私は事前に暴落時にどのタイミングでどれぐらい購入するかを決めていたため、実際に暴落した際に冷静に追加で購入することができました(下図)。
この図から株価が暴落した2020年3月に投資金額(棒グラフ)を倍増させ、その後の株価上昇により利益が大幅に上がっているのが分かるかと思います。
この記事では、そもそもなぜ暴落時に追加購入するのが難しいのか?ということとと、私が暴落時のために準備している具体的な方法を解説します。
そして最後には、積み立て投資よりも暴落相場を待つ方がいいのか?ということについて考えてみたいと思います。

暴落時の追加購入は長期で見ると投資成績を上げる可能性が高い方法です。今回紹介する方法で事前に準備しておくと機械的に購入することができるようになりますので、是非ご覧ください。
暴落を待っていたのに、なぜ暴落時に買えないのか?
多くの人たちは株価暴落は買いのチャンスだと知っていますが、実際暴落相場となると、動揺してしまってなかなか買うことができません。
まずは暴落相場のイメージを持ってもらうために、暴落時の状況を説明したニュースをご覧ください。
以下の記事はコロナショックの際に過去最大の下落幅となった日(2020/3/17)のロイター記事の引用です。
NYダウ急落、過去最大の下げ幅 2997ドル安
16日のニューヨーク証券取引所(NYSE)=ロイター
【ニューヨーク=後藤達也】世界株安が加速している。16日の米ダウ工業株30種平均は前週末比2997ドル安の2万0188ドルに急落。12日に記録した過去最大の下げ幅(2352ドル)を塗り替えた。下げ幅は一時3000ドルを超えた。米連邦準備理事会(FRB)は15日に緊急利下げしたが新型コロナウイルスの流行拡大で投資家の不安が鎮まらない。欧米では入国制限が相次ぎ、経済活動の停滞も強まっている。
ダウ平均は取引開始から2000ドルを超える下落となり、米国株の取引は一時中断された。その後も全面安が続き、特に消費財やエネルギー、小売り関連の株が大きく値下がりした。ボーイングが21%下がり、マクドナルドやJPモルガン・チェースも14~16%下落した。ダウ平均は2月に付けた史上最高値からの下落率が31%強に達した。
この記事にあるようにこの日の株価は1日に15%も下落したため、例えばあなたの投資額が1000万円だと1日で150万円も損失になったということです。
この時は値動きが大きすぎるため取引を強制的に止めるサーキットブレーカーが発動されたり、リーマンショックを超える1日あたりの下げ幅を記録したりしていました。

状況としては少なくとも50%は下落するだろうなというような状況でした。
このような下落相場で準備していても買えない理由は、人間の「欲」や「恐怖」が原因です。
- 欲 ・・・もっと下落したところでたくさん買いたいなぁ
- 恐怖・・・ここで買っても、さらに下落したらどうしよう?
私も今まで幾度となくこのような経験をし、結局は何もできないということがありました。
暴落時は「欲」「恐怖」が原因で買うことができない
暴落時にビビらずに買う具体的な方法
では暴落時に買うにはどうすればいいでしょうか?
暴落時にビビらずに買う具体的な方法は以下の4ステップです。
- 暴落前に購入資金を確認する
- 暴落前に暴落率毎の購入する配分を決める
- 暴落前に最大損失額をシミュレーションする
- 暴落時に機械的に追加で買う
このステップのうち1〜3ステップまでは暴落前にやることなので、暴落前の冷静に判断できる時に準備することが多いということです。
株価がいつ暴落するというのは事前に予測をするのが難しく、いったん暴落が始まるとパニック状態となり冷静な判断ができなくなるため、平常時に準備することが重要です。
①暴落前に購入資金を確認する
まずはじめは、暴落した時に追加でどれぐらい購入できるのか、自分の資産を確認するというものです。
暴落時の変動率が大きな時に追加投入する資金ですので、もちろん生活には関係ない余剰資金であることが前提です。
今回の例では追加購入資金を100万円と設定してみます。
②暴落前に暴落率毎の購入する配分を決める
続いてどれぐらい暴落したら、どれぐらいの金額を追加投入するか決めます。
でもそもそもどれぐらい暴落するかを決めるってむずかしいですよね。
私もどれぐらい暴落するかっていうのは分からないので、過去のデータを参考に決めます。
暴落名 | 時期 | 下落率 |
ITバブル | 2000年 | -49% |
リーマンショック | 2008年 | -57% |
チャイナショック | 2015年 | -12% |
クリスマスショック | 2018年 | -19% |
コロナショック | 2020年 | -34% |
コロナショックは経済への影響の大きさから、私個人的にはリーマンショックを超える下落率になると思っていたので、最大60%下落までを見込みました。
そして購入する配分は均等に分けてもいいですが、私の場合はここまでは最低でも下落しそう(今回は-50%下落を想定)だというところを一番追加投資するように設定しました。
以下の表が100万円を追加投資する場合の配分のイメージです。
下落率 | 追加購入量 |
20% | 100,000円 |
30% | 150,000円 |
40% | 250,000円 |
50% | 300,000円 |
60% | 200,000円 |
合計 | 1,000,000円 |
③暴落前に最大損失額をシミュレーションする
次は実際に暴落が起きた場合に、自分の追加投資配分で投資した場合、どれぐらい損失が出るのかをシミュレーションすることです。
例えば先ほどの配分で投資したとして、60%下落すると、-443,000円の損失が出るという結果です。
100万円の投資額に対して-44万円の損失なので、結構大きな金額です。
これに耐えられるのか、耐えられないのか事前にシミュレーションしていないと、こんなはずじゃなかったとパニックになってしまうので、暴落前の冷静な時に判断するのが非常に重要です。
④暴落時に機械的に追加で買う
①〜③までを事前に準備していれば、あとは暴落した時に想定した価格になれば、機械的に買っていくだけです。
下落して買うことが出来ればラッキーだし、下落しなくても、まぁまた次があるか程度に考えていれば、冷静に行動できるかと思います。
暴落時にビビらずに買う方法
- 暴落前に購入資金を確認する
- 暴落前に暴落率毎の購入する配分を決める
- 暴落前に最大損失額をシミュレーションする
- 暴落時に機械的に追加で買う
暴落を待ち続けた方がいいの?
この記事を読んでくれた方には、私が虎視淡々と暴落を待ち続けているように思ったかもしれません。
でも実はそうではなく、あくまで積み立て投資がベースです。
なぜなら暴落を待ち続けていても暴落はいつくるか分からず、投資の機会を失ってしまうことになるからです。
例えば次の図のようにコロナショックで暴落した底値であっても、たった3年前に投資していれば良かったというだけです。
もともと積み立て投資に使おうとしていた余裕資金があり、たまたま暴落に備えて準備をしていて、たまたま暴落が実際にあって、買えただけの話です。
なので私の中では少しでも追加で買えれば◎、積み立てを継続できるだけでも○なんです。
完璧な取引なんて出来ないし、チャンスなんていくらでも逃してやるぐらいの心持ちでいると、投資で成功しやすいと思います。

投資の目的は、他人と成績を比べることではなく、人生をより豊かにするための手段ですからね。
ちなみに私がメインで投資している積立投資では、債券にも投資していますが、暴落が起きれば今回紹介した方法を使ってリバランスします。
まとめ
暴落時はいざ買いたいと思っていても、市場がパニック状態となってしまい、流れてくるニュースもネガティブなものが多く、なかなか追加で投資をするというのは難しいものです。
しかも最近は暴落時の金融政策の対応が早く、下落している期間が短いという特徴もあります。
今回紹介した方法のように、事前に準備をしていれば、機械的に購入することができるので、最終的に株価が上昇すればその後の投資パフォーマンスを上げることができます。
次の暴落がいつになるかは分かりませんが、ぜひ暴落をチャンスに変えていきましょう。