
老後ってどれぐらいお金が必要なの?
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- 老後に必要な生活費
- 老後の年金収入金額
- 老後に必要な準備資金
☑️本記事の執筆者

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
今回は人生5大出費の一つ、老後の資金についてまとめます。
私にとって老後は遠い将来のことで生活費や年金については漠然とした知識しかありませんでした。
最近になって老後2000万円問題などが騒がれるようになり、実際問題どうなのか興味を持ち始めました。
今回の記事では、老後に必要な生活費と老後もらえる年金額、また老後に必要な準備資金額などを分かりやすくまとめて解説します。

老後の資金について今のうちに知っておきたい方は、さっと読むだけでもわかると思いますので、ぜひ読んでみてください。
老後の生活費用
まずは老後に必要な生活費についてまとめます。
65歳以上の退職した二人世帯に必要な平均生活費は以下の通りです。
項目 | 金額(円/月) |
食料 | 69,400 |
住居 | 16,500 |
光熱・水道 | 21,200 |
家具・家事用品 | 10,500 |
被服 | 5,400 |
保健医療 | 15,800 |
交通・通信 | 26,800 |
教育 | 500 |
教養娯楽 | 19,000 |
その他の消費 | 44,900 |
税金など | 32,600 |
合計 | 262,600円/月 |
出典;総務省統計局「家計調査 家計収支編(年次間) 2021年」における「世帯主の年齢階級別1世帯当たり1ヵ月間の収入と支出」
この結果を見ると夫婦二人では大体毎月26万円かかる計算です。
単身世帯の場合はその半分の毎月13万円です(上記家計調査の結果より)。
住居費が16,500円と安いので、ほとんどが持ち家であることが分かります。

ちなみに調査結果を細かく見ると年齢が上がるほど生活費は少なくなる傾向がありました。
老後にもらえる年金額を計算
老後もらえる年金額には大きく2つあります。
- 国民年金
- 厚生年金
それぞれについて解説します。
国民年金の金額
国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満が全員加入するもので、10年以上の支払いを行えば65歳からもらえる年金です。
もらえる金額は物価変動などにより異なるようですが、2021年は年間で780,900円(1ヶ月当たり65,075円)もらえました。
ただこれは40年間支払った場合です。
支払い期間が40年以下の場合は次の式で概算できます。
- 国民年金額(円/年)=780,900円×(支払い月数/480ヶ月)
厚生年金の金額
続いて厚生年金は、サラリーマンや公務員が国民年金に追加で加入する年金制度です。
厚生年金のもらえる金額は、支払った年数と年収によって異なります。
厚生年金のもらえる金額は次の式で概算できます。
- 厚生年金額(円/年)=平均年収×支払い年数×0.55%
もらえる年金額を計算する
国民年金と厚生年金のもらえる金額を解説しました。
先ほどの式を元に年金受給額を計算してみます。
以下の空欄にご自身の年収条件などを入力してみてください。
いかがでしょうか?
例として次の3パターンの年金受給額を計算した結果を掲載します(国民年金は満額とします)。
- パターン1;(夫)平均年収800万円・勤続38年(妻)平均年収300万円・勤続20年
- パターン2;(夫)平均年収500万円・勤続38年(妻)平均年収200万円・勤続38年
- パターン3;(夫)平均年収500万円・勤続38年(妻)専業主婦
【パターン1;(夫)平均年収800万円・勤続38年(妻)平均年収300万円・勤続20年】(単位は円/月)
国民年金 | 厚生年金 | 年金合計 | |
夫 | 65,075 | 139,300 | 204,375 |
妻 | 65,075 | 27,500 | 92,575 |
合計 | 130,150 | 166,800 | 296,950円/月 |
【パターン2;(夫)平均年収500万円・勤続38年(妻)平均年収200万円・勤続38年】(単位は円/月)
国民年金 | 厚生年金 | 年金合計 | |
夫 | 65,075 | 87,100 | 152,175 |
妻 | 65,075 | 34,800 | 99,875 |
合計 | 130,150 | 121,900 | 252,050円/月 |
【パターン3;(夫)平均年収500万円・勤続38年(妻)専業主婦】(単位は円/月)
国民年金 | 厚生年金 | 年金合計 | |
夫 | 65,075 | 87,100 | 152,175 |
妻 | 65,075 | 0 | 65,075 |
合計 | 130,150 | 87,100 | 217,250円/月 |
結果をまとめると
- パターン1;年収多め+共働き=30万円
- パターン2;年収普通+共働き=25万円
- パターン3;年収普通+専業主婦=22万円
大体こんな結果でした。
老後に必要な準備資金
これまでの結果をまとめる以下のようになります。
【65歳以上・無職・夫婦二人暮らし】
- 支出;26万円
- 収入;22万円〜30万円
ちなみに最近言われる老後2,000万円問題は、毎月の支出と収入を比較すると5.5万円赤字になる以下の計算からきています。
- 5.5万円×12ヶ月×30年=1980万円
これは毎月の収支がマイナスなだけであって、退職金などにより十分な貯金があれば収支をプラスにする必要はありません。
またもし老後への備えがない場合でも、「支出>収入」となった場合は支出を切り詰めればなんとかなりそうです。
いずれにしても、支出と収入のバランスを一度はシミュレーションしてみると実感が湧くかと思います。
年金は確実にもらえるという保証はありませんが、退職金と合わせて2,000万円も準備できれば老後は安泰な感じがします。
先ほどの3パターンを元に老後準備資金をざっくり考えてみます。
- パターン1;年収多め+共働き=準備資金の必要なし
- パターン2;年収普通+共働き=退職金がもらえれば十分
- パターン3;年収普通+専業主婦=退職金+貯蓄で2,000万円準備
ちなみに結構重要なことですが、上記の支出では住宅費がかなり安くなっており、これはほとんどの家庭が持ち家である(出典の家計調査結果では90%以上が持ち家)ことからきています。
もし老後も賃貸でという方は、上記にプラスして賃貸費用を用意する必要があります。
- 賃貸費=5〜10万×12ヶ月×30年=1800万円〜3600万円
まとめ
年金と老後の生活費についてまとめました。
老後の生活費は子供の養育費などがなくなり、現役世代より少なくなる傾向があります。
また年金については、「もらえる保証のない年金を払うなんてバカらしい」と個人的に思っていた時期もありましたが、最近は人生の最後までこれだけもらえる制度ってすごいことだと思うようになりました。
もらえる年金金額を配当金で考えると、毎月20万円もらうためには以下の投資資産が必要です。
- 20万円×12ヶ月÷4%(配当金率)=6,000万円
ありがたや年金制度って感じますね。
年金制度を維持するためにも、将来の自分たちのためにもしっかりと年金を払っていきたいですね。