金利についてわかりやすく解説〜金利が変動する原因、長期金利と短期金利〜

金利

くわにゃん(@kuwanyan98)です。

投資に役立つ経済知識の第13弾は「金利についてわかりやすく解説〜金利が変動する原因、長期金利と短期金利〜」です。

今回の記事では経済に一番影響を与えると言っても過言ではない「金利」について解説します。

 

まずは金利がどういうものなのか、個人にとって身近な住宅ローンや、企業がなぜ銀行からお金を借りてビジネスをするのかを解説します。

そして金利が景気や物価の影響をどういう風に受けるのか、また期間によって特徴が異なる短期金利と長期金利の意味とそれぞれがマクロ経済政策である金融政策と財政政策の影響をどう受けるのかを解説します。

 

金利は私たちの生活に直結するだけでなく、投資をする方にとってはその国の経済状態を覗き見ることができる指標になるので、知識として知っておくことは役にたつと思います。

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金利とは

銀行はお金をたくさんの人から集めて、個人や企業に利子付きで貸し出します。

利子というのは借りたお金を返すときに元金に上乗せして返す、いわば手数料のようなもので、利子を元金の割合で表したものが金利です。

 

銀行としては大切なお金を回収できないかもしれないというリスクを負いながら貸し出し、その見返りとして利子を得ることで利益を出すというビジネスモデルです。

 

では銀行から金利を払ってまでお金を借りる理由はなんでしょうか?

個人が住宅ローンで銀行からお金を借りる場合と企業が設備投資のためにお金を借りる場合を例にわかりやすく解説します。

個人が住宅ローンを組むのはなぜか?

一般的なサラリーマンがマンションや戸建住宅を買おうとすると一般的に銀行からお金をかりて住宅ローンを組みます。

なぜかというと住宅は安くても2,000万円以上の値段になるため、一般のサラリーマン家庭がそれだけの貯金を持っていることは非常に稀です。

銀行からお金を借りて住宅ローンを組めば、月々数万円の返済額で自分の好きなマンションや戸建住宅に住むことが可能です。

 

3,000万円のマンションを全額借り入れ、金利1%、返済期間35年でシミュレーションをしてみました。

※引用;住友不動産販売ローンシミュレーション

この結果からすると月々84,686円の支払いで3,000万円の家に住むことができます。

金利として支払う分は35年間で5,568,120円、毎月の金利は13,257円です。

 

銀行からお金を借りなければ、自分の貯金で住宅を買うのは何年も先になりますが、金利を払えば自分の貯金額以上のマンションや戸建住宅を買うことができるというのが、住宅ローンのメリットです。

企業はどうして銀行からお金を借りるのか?

続いて企業がお金を借りる場合を考えてみます。

A商店は自分の貯金で商売をし、B商店が自分の貯金プラス銀行からの借り入れで商売をする場合を考えてみます。

  • 【A商店】貯金1000万円、利益率10%
  • 【B商店】貯金1000万円、借入1000万円、利益率10%、金利3%

A商店、B商店ともに事業に投入した資金の10%の利益が上がるビジネスモデルですが、以下のように1年後の利益に差が出ているのがわかります。

B商店のように銀行からお金を借りて金利分の利子を払ったとしても、たくさんの利益が残っているのがわかります。

自分の投入した資金量1000万円からすると10%の利益が出るビジネスモデルのはずが、利益率が17%まで増えているのがわかります。

 

このように優良なビジネスモデルを確立している起業家であれば、銀行からたくさんお金を借りて事業を回していったほうが利益がたくさん出て有利になるわけです。

 

ここまでで、金利を払ってお金を借りることで個人や企業にメリットがあることを説明しましたが、金利が上がったり、下がったりすると借りる側にも貸す側にも大きな影響がでます。

 

続いては金利が上がったり、下がったりする要因となる景気や物価などとの関係を解説します。

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金利はなぜ変動する?

金利の変動は単純に考えると、お金が必要とされると金利が上がり、お金を必要でないとなると金利は下がり、お金の需給関係で上下すると考えるとわかりやすいです。

景気の影響

金利が景気の影響を受けると以下のように動きます。

  • 景気がいい時→金利上昇
  • 景気が悪い時→金利下落

景気がいいということは企業側としてはたくさん物を作ってたくさん売ったほうが利益が上がるため、銀行からたくさんお金を借りて事業を拡大しようとします。

お金を必要とされ、お金の需要が上がるため、金利は上昇します。

景気と金利(上昇)

一方景気が悪いと企業としては物を作ったとしてもあまり売れないため、銀行からお金を借りず、事業の拡大も考えません。

お金が必要とされないので、金利は下落します。

景気と金利(下落)

物価の影響

金利が物価の影響を受けると以下のように動きます。

  • 物価が上昇→金利上昇
  • 物価が下落→金利下落

マンションを買う場合を例に考えると、マンションの値段が上がる時はこのまま待っているとどんどん上がってしまうため、上がる前の安いうちに買おうとします。

そうするとマンションの売れ行きはよくなり、マンションを売る側としてももっとマンションを建てて売ろうとします。

物価と金利(上昇)

物価が上昇する場合はお金の需要はどんどん大きくなり、金利は上昇します。

 

逆に物価が下落する状況では、もっと安くなってから買おうと考えるようになり、物を買い控える行動になります。

物が売れないと企業も新たに設備を投資したりすることも少なくなるため、お金の需要が少なくなり、金利は下落します。

物価と金利(下落)

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短期金利と長期金利

金利は取引される期間の長さによって短期金利と長期金利に分けられます。

ここでは長短それぞれの金利の特徴と、これらが上がったり下がったりすることで我々の生活や経済にどのような影響を及ぼすかを解説します。

短期金利とは

短期金利というのは期間1年以下の金利のことを言います。

銀行預金の場合で考えると普通預金の金利が該当し、企業が銀行から借り入れを行う場合は短期借入金利にあたります。

 

1年以下の金利なので、長期で貸し付けることによるリスクが少ないため、通常は長期金利より利率が低くなります。

金融政策が短期金利に影響を与える

為替は世界中の投資家やヘッジファンドなどの影響を受けるためコントロールすることは難しいですが、金利はある程度コントロールできます。

 

特に短期金利は中央銀行(日本の場合は日本銀行=日銀)の金融政策である政策金利の影響を強く受けます。

以下のグラフは米国の政策金利と期間の短い2年国債と期間の長い10年国債の利回りの推移です。

※引用;野村アセットマネジメント

このデータを見ると政策金利は期間の短い2年国債利回りとほぼ連動しているのがわかります。

日銀は経済の状況を見ながら政策金利を決め、金融市場で公開市場操作を行い、資金を大量に投入したり、逆に資金を市場から吸収したりして、目標とする金利まで誘導します。

  • 市場へ資金を投入→金利下落(利下げ)
  • 市場の資金を吸収→金利上昇(利上げ)

市場へ資金を投入する場合は、市場でお金があまっている状態(金利を下げないと借りてくれない状態)なので金利は下落します。

市場の資金を吸収する場合はその逆です。

短期金利が変動するとどうなる?

短期金利が下がると企業は金利が高い時に比べて、お金を少ない利子で借りることができるため、銀行からお金を借りて設備投資などを行おうとします。

設備投資の増加により経済は活性化され、景気はよくなる方向に向かいます。

逆に金利が上がると企業としては利払いが多くなるので、銀行からお金を借りて設備投資をすることを控えるようになります。

設備投資が減ることで経済にはブレーキがかかり、景気は悪くなる方向に向かいます。

では金利をずっと低くしておけば経済が良くなり続けていんじゃないかと思うかと思いますが、それはそれで市場にお金が出回りすぎて、バブルなどの悪影響が出てきてしまいます。

 

このように日銀などの中央銀行は景気の良し悪しを敏感に察知し、政策金利を絶妙に調整しながら景気のアクセルとブレーキを巧みに使い分けています。

長期金利とは

長期金利というのは期間1年以上の金利のことを言います。

銀行預金の場合で考えると1年以上の定期預金の金利や住宅ローン金利が該当し、企業が銀行から借り入れを行う場合は長期借入金利にあたります。

 

1年以上の金利なので、長期で貸し付けることによるリスクが多いため、通常は短期金利より利率が高くなります。

財政政策が長期金利に影響を与える

長期金利は将来の短期金利の動向や、景気、物価など市場参加者の予想による影響を大きく受けます。

 

金融政策は短期金利に強い影響を与えましたが、財政政策はどちらかといえば長期金利への影響が大きいという特徴があります。

なぜなら長期金利の指標となる国債の発行方針は国の財政政策で決まり、10年国債の利回りは長期金利の指標になっています。

 

不景気の場合は金利を低くしても企業はなかなかお金を借りようとせず、どんどん景気が悪くなってしまいます。

そこで政府としては国債を大量に発行(財政出動)して、無理やり公共事業などにお金を使い、景気を良くしようとします。

国債の価格が下落して金利が上昇するイメージは次の図の通りです。債券価格下落、利回り上昇イメージ

くわ
くわ

リーマンショック時に世界経済がどん底に落ちた時は、中国の財政出動による景気刺激策は約57兆円の規模で行われ、世界経済を救ったと言われています。

長期金利は将来の予想による影響が大きいと書きましたが、ここで説明した長期金利が上昇するロジックは「将来景気が良くなる(短期金利が上昇する)ことを予想して、長期金利が上昇」するということです。

 

景気がいい場合は、民間企業がたくさんお金を使っている状況で、政府としては税収がたくさん入ってくるので、国債を発行する必要がないため、国債発行量は少なくてすみます。

 

このように景気のいい時と悪い時で中央銀行と政府の取るべき政策は変わってきます。

ちなみにアベノミクス「3本の矢」は「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「投資を喚起する成長戦略」の3つで、金融政策と財政政策を大胆に行い景気を良くしようという政策です。

長期金利が変動するとどうなる?

長期金利は借入期間1年以上の金利なので、個人の生活にもっとも影響を与えるのは住宅ローンです。

住宅ローンは現在1%以下の超低金利で推移しており、私もその恩恵を受けています。

 

日銀のゼロ金利政策により短期金利は長らく低く抑えられる中、長期金利は市場の予想を元に形成されていました。

しかし今は黒田日銀総裁となってからは、いわゆる「異次元緩和」で日銀が政府が発行する長期国債を大量に買い入れるようになりました。

そのため長期金利は市場で価格形成されなくなり、超低金利どころかマイナス金利となってしまっています。

 

住宅ローンを借りる側にとってはいい状況ですが、マイナス金利となることで地方の銀行はビジネスモデルが成り立たなくなり、非常に苦しい経営状態となっています。

くわ
くわ

日銀がとっている現在の政策は文字通り「異次元緩和」なので、今後どのように経済に影響を及ぼすかは誰もわからない状態です。

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まとめ

金利が我々の生活に直結し、マクロ経済政策の金融政策と財政政策の影響をどのように受けるのかを解説しました。

金利の動向を見ていると、現在の経済の状態や将来の経済の状態をおぼろげながら予想することができます。

 

リーマンショック後、世界では超低金利が続いていますが、今後どういう風に金融政策をとっていくのか楽しみですね。

 

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