つみたてNisaで運用している「ひふみプラス」の銘柄分析を行います。
ファンドの基本情報から私的なファンド評価、手数料・運用成績・投資対象等について解説します。
基本情報
名称 | ひふみプラス |
設定日 | 2012/5/28 |
償還日 | 無期限 |
投資形態 | ファミリーファンド |
ファンド分類 | アクティブ型 |
運用会社 | レオス・キャピタルワークス |
販売手数料 | なし |
信託報酬 | 1.078% |
解約時手数料 | なし |
為替ヘッジ | なし |
ファンドの特色
- 国内外の上場株式を主要な投資対象とし、市場価値が割安と考えられる銘柄 を選別して長期的に投資します。
- 株式の組入比率は変化します。
※目論見書から引用
ひふみプラスは楽天証券の買付ランキング28位(2021年12月時点)の銘柄で、つみたてNisaで買付ができる銘柄としては珍しくアクティブファンドです。
アクティブファンドなのでインデックスファンドとは違い独自に銘柄分析を行い、その時々に割安と判断した銘柄に投資をして行きます。
また常に100%株式に投資するとは限らず、市場環境に合わせて利益確定を行ったり、下落時に積極的に買い付けを行い株式比率をあげたりします。
またひふみプラスは初心者が手を出しづらい中小型株にも投資するのが特徴です。

インデックスファンドには無い特徴ばかりですね。
以下の図はひふみプラスが設定された2012年からの株式・現金の内訳の推移です。
市場環境に合わせて現金比率・中小型株・大型株の比率を変動させているのが分かります。
また新型コロナウイルスが蔓延した際には株価が暴落する前に現金比率を急激に上げて、コロナショックによる下落を免れたのも記憶に新しいところです。
次のページではひふみプラスのファンドの評価をいろいろな角度からみてみます。
私的なファンド評価
ファンド評価
結論から書くとひふみプラスは、自称インデックス投資家としては信託報酬が高いという点で「おすすめしないファンド」です。
が、成績ではインデックス界最強のS&P500の成績をぶっちぎり、長期投資においてアクティブファンドはインデックスファンドを上回る成績を残すのが難しいという常識をくつがえしたこともあります。
個人的には手数料が高いので多額の金額を預けるのは躊躇しますが、アクティブファンドで数少ない優良ファンドだと思います。
また日本のファンドとしても個人的には応援したいところです。
以下チャートなどを使って具体的に見て行きます。
基準価額・投資銘柄・投資配分・騰落率の解説
基準価額・純資産総額の推移
基準価額と純資産総額の推移のグラフを掲載します。
※引用;楽天証券HP
純資産総額は4758億円(2021年12月時点)で、ファンドが設定された2012から徐々に増えてきており、特に2017年に1年間で人気に火が付き急激に純資産が増加しました。
しかし2018年以降は若干人気にもかげりが出てきています。
基準価額は設定された2012年から順調に増加し、現状は407%(約4倍)まで上昇しました。
TOPIXや日経225などと比べると圧倒的な成績です。
日経225と当ファンドのグラフを比較してみます。
アクティブファンドは頻繁に売買することで、売買手数料、利益にかかる税金、ファンドマネージャーの人件費などが掛かることがインデックスファンドの成績に勝てない原因の一つです。
しかしレオス・キャピタルワークスのそれらのアドバンテージを上回るの運用能力がチャートに結果として現れています。
日系225と比較すると10年間で2倍程度の差が出ています。
コロナショックでの下落率は低かったものの、その後の伸びは鈍化しているのがもったいないところです。
詳しくは以下の実績比較をご覧ください。

投資銘柄
ひふみプラスインデックスファンドが投資する銘柄の上位銘柄を掲載します(目論見書より)。
数年間ひふみプラスのポートフォリオを確認していますが、どんどん入れ替えられてます。
ここがアクティブファンドの面白いところです。
2018年にひふみプラスが人気が出た時は以下のようなポートフォリオになっていました(2018年8月)。
順番 | 銘柄 | 割合 |
1 | Amazon | 2.3% |
2 | VISA | 2.0% |
3 | Microsoft | 1.9% |
4 | 光通信 | 1.9% |
5 | 協和エクシオ | 1.9% |
運用益の高さからひふみプラスは人気銘柄となり、積み上がった資金はアメリカの大型株に投資せざるをえず、上記のように1位から3位までアメリカの超有名企業が独占するというポートフォリオになってしまってました。
でも今は先に示したようにひふみプラスが得意とする中小型株投資に戻ってきました。
そして現在の資産別構成は以下のような比率です。
現状は日本株式の割合がかなり高いですね。
今後どう動くのか興味深いところです。
ファンドの騰落率
つづいてファンドの騰落率をみてみます。
ファンドの騰落率は年間にどれぐらい上がったり、下がったりしたかを確認できる数値です。
※目論見書より引用
一番左の赤枠内の棒グラフがひふみプラスの結果で、棒グラフの長さが長いことから変動率が大きいことが分かります。
最大下落率は株式としては他と同じぐらいですが、上昇率はトップです。
まとめ
ひふみプラスについてまとめました。
ファンドの特徴としては、アクティブファンドで日本の中小型株に投資を行い、成績としてはS&P500をも凌ぐ成績を上げることもあり、アクティブファンドとしては数少ない優良ファンドといえます。
今後もどういう成績になるか興味深く追いかけて行きたいと思います。