【シスコシステムズ:CSCO】高配当米国株の銘柄分析〜株価・利益・配当〜

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シスコ(CSCO)の株価・配当金について知りたいなぁ。

投資をするのに参考になるデータは?

こんなお悩みにお答えします。

☑️本記事の内容

  • CSCOは世界最大のネットワーク機器開発会社
  • 2010年以降のS&P500との成績比較
  • CSCOの業績・配当・キャッシュフローの推移

☑️本記事の執筆者

くわ

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。

私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!

米国高配当株の人気銘柄の一つであるシスコシステムズ(CSCO)について分析を行います。

 

会社の基本情報から配当込みでS&P500との比較、利益や配当金の推移等をまとめます。

シスコってどんな会社?

社名 シスコシステムズ
ティッカー CSCO
設立年 1984年
セクター 情報技術
従業員数 74,200人
連続増配年 11年
決算月 7月
PER 20.93
直近配当利回り(税込) 2.67%

シスコシステムズ(CSCO)はカリフォルニア州サンノゼに本社をおく世界最大のPCネットワーク機器開発会社です。

インターネットへ接続するのに欠かせないルータやスイッチ、ワイヤレスLANなどで高いマーケットシェアを持ちます。

 

もともとスタンフォード大学のPC管理担当だった夫婦が1984年に設立し、ルータを初めて製品として販売した会社となります。

 

1990年には株式を公開し、その後のインターネットバブルの勢いにのって株価はうなぎ昇りに上昇し、2000年3月にはシスコの時価総額は世界一になり、5000 億ドルを突破しました。

このチャートを見ると2000年に急速に株価が上昇し、その後バブル崩壊とともに大暴落しているのがわかります。

しかしながらバブル崩壊後は株価が徐々に持ち直してきており、2017年以降は大きく上昇し、バブル絶頂期の半値ぐらいまで戻してきています。

 

シスコはネットワーク市場で世界的なシェアを獲得しており、世の中のデータを扱う量が増えれば、シスコの売上も増えていきます。

以下の図は2010年から2025年までの世界のデータ量の実績と予測を表したものです。

※出典;調査会社IDC報告書

この図を見ると2018年に40ZBだったものが2025年には175ZBと4倍以上に上昇するという予測です。

この上昇率は年率換算すると年間28%の増加であり、ものすごい勢いで今後データ量が増えていくのがわかります。

 

今後5G、IoT、AI、自動運転などが急速に普及することが予測されるので、シスコもまだまだ成長していく企業であると期待できます。

 

シスコは最近までルータなどのハードウェアを売るビジネスモデルの企業でしたが、近年はサブスクリプション型ソフトウェア企業への転換を図っています。

 

サブスクリプションというのは製品を売るのではなく、定額制でサービスを提供するビジネスモデルです。

例えば一昔前までは、マイクロソフトがOSやOfficeを発売すれば社会的なニュースになるぐらい騒がれ、それらを買おうとする人たちで長蛇の列ができていました。

ところが気がつけばそんな姿も今や見られません。

 

これはマイクロソフトがサブスクリプション型企業へと転換したためであり、私も個人PCでMacを使っていますが、マイクロソフトのOfficeを年間1万円程度支払って使っています。

サブスク化することで得られる企業側のメリットは安定的な収入が見込めること、利用者側としてのメリットは常に最新のソフトが定額制で利用できることです。

くわ

今やマイクロソフトなどのソフトウェア会社だけでなく、トヨタまでもサブスクリプション型の企業へと転換しようとしています。。

近年のシスコはサブスクリプション型への事業構造の転換が上手く進んだことが評価され、株価の上昇にも反映されています。

地域別売上比率

地域別売上比率を見ると1位はアメリカの59%で、世界全体にほどよく分散されています。

 

そして注目なのはこれから急速な経済成長を果たすであろうアジアを含めた新興国でのシェアが16%もあることです。

今後も増収が期待できます。

セグメント別売上比率

 

主要な事業セグメントは以下の4つです。

  1. インフラプラットフォーム
  2. アプリケーション
  3. セキュリティ
  4. サービス

【インフラ・プラットフォーム】

シスコの創業以来の稼ぎ頭の部門であり、スイッチやルーター、その他インターネット接続関連製品を取り扱っており、売上高の6割弱を占めます。

特に以下の4つの製品では世界のトップシェアを占めています。

【アプリケーション】

Web会議、IoT関連、アプリケーション性能管理などを行う部門です。

とくにアプリケーション性能管理では2017年にアップダイナミクス(AppDynamics)を37億ドルで買収し、世界有数の大手企業のアプリケーション性能やビジネスパフォーマンスを向上に貢献している部門です。

【セキュリティ】

主に企業向けにコンピューターをウイルスやハッキングなどから守るセキュリティ関連のアドバイザリサービス、導入サービス、マネージド サービス、テクニカル サービス、最適化サービスを提供している部門です。

【サービス】

テクニカルサポートを行う部門で、いわゆるアフターケアをする部門です。

特にサブスク化が進むと手厚いシステムのサポートというのは重要になります。

売上高でいうとインフラプラットフォームにつぐ26%も占める部門なので、収益の柱となっている部門になります。

 

これらの中でもアプリケーションとセキュリティ部門は成長分野としてシスコは捉えており、これからまだまだ成長していくこと予想されます。

株価の推移とS&P500との利益比較

2010年10月〜2021年7月までのCSCOとS&P500に連動するETFであるVOOの株価を比較します。

青線がCSCOで緑線がVOO(S&P500)です。

10年間の株価上昇率をまとめると以下の通りです。

項目 CSCO VOO(S&P500)
株価上昇率 152% 288%

リーマンショック以降VOO(S&P500)に劣る成績でしたが、2018年から2019年はじめにかけては急速に持ち直してきておりS&P500に迫る勢いを見せました。

それ以降は徐々にVOO(S&P500)に差を開けられています。

 

続いてCSCOとVOO(S&P500)の配当込みで比較してみます。

項目 CSCO VOO(S&P500)
配当込み上昇率 242% 376%

配当込みでもCSCOとVOO(S&P500)の関係はだいたい同じような感じです。

2019年のはじめには一瞬VOO(S&P500)の成績を抜いているので、今後も期待が持てます。

数年間VOO(S&P500)よりも株価が低迷していた分、この時期に積立投資ができていたとするとパフォーマンスは大きく伸びていたでしょうね。

 

いずれにしても、今後も安定して成長していくことが期待できる銘柄です。

業績

売上・当期純利益・利益率の推移

2018年を除いては売上・当期純利益ともに安定しています。

2018年は、未払税金に約82億ドルを計上したため、当期純利益がほぼゼロになっていますが、事業に問題があったわけではないので心配する必要はありません。

 

またルータなど競合が多いビジネスモデルがメインな割に、利益率は20%程度と比較的高めになっています。

EPS・DPS・配当利回りの推移

配当金は順調に右肩上がりで推移しています。

純利益がほぼゼロであった2018年とコロナショックがあった2020年も増配しているので、配当金をしっかりと出して投資家に還元する姿勢が見て取れます。

配当性向・増配率

配当性向は50%まで上昇してきています。

2018年には前年の4倍にあたる約183億ドルの自社株買いを行い株価を上昇させており、配当金の支払いを含め積極的に株主還元を行なっています。

キャッシュフロー

営業CFを売上高で割って求める営業CFマージンが25%以上と高値で推移しており、ふんだんなキャッシュを稼げる体質であるのがわかります。

まとめ

CSCOについて分析をまとめてみました。

競合が多い中で高いシェアを武器に優位なビジネスモデルを築いているのがわかります。

 

また今後は5G、IoT、自動運転、AIとますますインターネットの重要度が増してきます。

こういった世界的な状況を踏まえ、2000年のITバブル期につけた株価の最高値を更新する日も近いかもしれません。

 

私が米国株投資をしている結果は以下の記事を参考にしてください。

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