【eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)】銘柄分析〜手数料・運用成績・投資対象〜

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

つみたてNisaで運用している「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」の銘柄分析を行います。

 

ファンドの基本情報から私的なファンド評価、手数料・運用成績・投資対象等について解説します。

基本情報

名称 eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
設定日 2017/5/9
償還日 無期限
ベンチマーク 合成ベンチマーク
投資形態 ファミリーファンド
ファンド分類 インデックス型
運用会社 三菱UFJ国際投信
販売手数料 なし
信託報酬 0.154%
解約時手数料 なし
為替ヘッジ なし
各投資対象資産の指数を均等比率で組み合わせた合成ベンチマークに連動する成果をめざして運用を行います。
主として対象インデックスに採用されている日本を含む世界各国の株式(DR(預託証書)を含みます。)、公社債および不動産投資信託証券(リート)に投資を行います。

※目論見書から引用

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は楽天証券の買付ランキング27位(2021年12月時点)の銘柄で、8つのインデックスに均等に分散投資するファンドです。

8つの資産に投資するのはその時々で世界の情勢は変わるため、年度毎に変わるパフォーマンスを平準化するためです。

2006年以降の8つの資産の年度毎のパフォーマンスを一枚の絵にまとめました(※データはブルームバーグ参照)。

年度毎の騰落率

各年度によって先進国リートが良かったり、新興国株式が良かったり、はたまた低空飛行を続ける国内債券が良かったり本当に様々です。

これらの騰落率を100%事前に知るのは不可能であるため、これらの成績を予測して投資配分を毎年変更するというのは現実的ではありません。

そこでこれら8つの資産にエイやと投資してしまおうというのがeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の特徴です。

 

次のページではeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)のファンドの評価をいろいろな角度からみてみます。

私的なファンド評価

ファンド評価

結論から書くとeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は、成績はそこそこで良くリスクを分散したい方に「おすすめするファンド」です。

先進国だけでなく新興国や債券、リートにまで投資を行い、年間手数料は0.1%台と格安で投資できるいいファンドだと思います。

そして先ほどの2006年からの騰落率を表す図から、8つの資産のパフォーマンスをグラフにすると以下のようになります。

赤太線が8資産に均等に投資した場合の結果です。

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は2017年に設定されたため、上記の太線のようになるかは今後のパフォーマンスを見なければ分かりません。

しかし概ね太線のように8つの資産の真ん中ぐらいの成績になることが期待できます。

 

注目すべきは各資産が上下に大きく触れているのに対して、8資産に均等に投資した場合は上下のブレは少なく順調に右肩上がりといったところです。

これが先ほど書いた「成績はそこそこで良くリスクを分散したい方」におすすめする理由です。

 

しかし全ての投資家におすすめというわけではなく、リートと新興国株式への投資割合が高いという点は気になります。

この先の記事に詳しく書きます。

基準価額・投資銘柄・投資配分・騰落率の解説

基準価額・純資産総額の推移

基準価額と純資産総額の推移のグラフを掲載します。

※引用;楽天証券HP

純資産総額は1288億円(2021年12月時点)で、ファンドが設定された2017/5から順調に右肩あたりとなっています。

 

基準価額は設定された時から最大で35%ほど上昇しています。

気になる点は以下の記事で検証しているようにコロナショックによる下落率が思っていたよりも大きかったことです。

つみたてNisa10銘柄の運用実績を比較【投資信託の選び方とおすすめ銘柄を紹介】
つみたて(積立)Nisaで10銘柄に実際に投資を行い、実績からおすすめの投資信託3銘柄を紹介。また投資信託を選ぶ際のポイントと、つみたてNisaで運用する際に銘柄選定と同じく重要な3つのポイントを解説します。

 

これは8資産のうち25%も占めるリートの割合が多く、リートの下落率が大きかったからだと考えています。

以下のチャートはファンド設定以来のS&P500とeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の基準価額の推移です。

コロナショックによる下落前を見るとS&P500よりも上昇率は小さいです。

これはそこそこの利益でいいというファンドの特性上仕方ないのですが、その後の下落の底がS&P500と同じぐらいまで下がりました。

気持ち的にはポートフォリオに債券が37.5%も含まれているため、もう少し下落率が小さいと考えていたのですが、意外と下落したなというのが正直な感想です。

投資銘柄

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)が投資する銘柄の上位銘柄を掲載します。

※2021年4月時点

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は8資産に投資するため、見慣れない銘柄がトップ銘柄に並んでいます。

株式の一番多い銘柄がアリババグループというのも面白いですね。

投資配分

続いてeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)が投資するセクター比率を確認しましょう。

※引用;目論見書より

株式・リート・債券の割合

8つの資産に均等に投資するファンドですが、株式・リート・債券に分けると

株式37.5%:リート25%:債券37.5%

という割合です。

 

ちなみに全世界の株式の時価総額は、2021年時点で約118兆ドルでリートは1.7兆ドルで、時価総額ベースで比率を考えると

株式98.5%:リート1.5%

とリートの50倍ぐらい株式の時価総額の方が大きいいう割合なので8資産に占めるリートが25%というのはかなり多いのがわかります。

国内株式・先進国株式・新興国株式の割合

続いて株式の投資割合を考えて見ます。

eMAXSI Slimバランス(8資産均等型)の株式への投資割合は、

日本株式12.5%:先進国株式12.5%:新興国株式12.5%

の等分です。

 

一方世界全体に占めるそれぞれの株式の割合は以下の図の通りです。

※eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)2021/4目論見書より

この図からそれぞれの割合は以下の通りです。

日本株式6.5%:先進国株式87%:新興国株式13%

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)における日本株式と新興国株式の割合が全世界に占める株式割合から考えて高いことがわかります。

ファンドの騰落率

つづいて2016年5月末から2021年4月末にかけてのファンドの騰落率をみてみます。

ファンドの騰落率は年間にどれぐらい上がったり、下がったりしたかを確認できる数値です。

※目論見書より引用

一番左の赤色の棒グラフがeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の結果で、棒グラフの長さが短いことから変動率が少ないというファンドの特徴を良く表しています。

また平均値は4.5%となっており、そこそこの成績であることもわかります。

まとめ

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)についてまとめました。

ファンドの特徴としては低コストで手軽に8資産に均等割合で投資できるということです。

さらにそこそこ良い成績でファンドの変動率も小さめに抑えられるというリスクを嫌う投資家にとっては良いファンドだと思います。

 

気になる点はリートと新興国株式への投資割合が高いことですが、今後の成績を見てみたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました