【eMAXIS Slim米国株式(S&P500)】銘柄分析〜手数料・運用成績・投資対象〜

つみたてNisaで運用している「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の銘柄分析を行います。

 

ファンドの基本情報から私的なファンド評価、手数料・運用成績・投資対象等について解説します。

基本情報

名称 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
設定日 2018/7/3
償還日 無期限
ベンチマーク S&P500指数
投資形態 ファミリーファンド
ファンド分類 インデックス型
運用会社 三菱UFJ国際投信
販売手数料 なし
信託報酬 0.0968%
解約時手数料 なし
為替ヘッジ なし
S&P500指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用を行います。
主として対象インデックスに採用されている米国の株式に投資を行います。

※目論見書から引用

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は楽天証券の買付ランキング1位(2021年12月時点)の銘柄で、米国のS&P500に指定された株式に投資するファンドです。

 

S&P500はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出する米国を代表する株価指標で、現在は大型株500社で構成されています。

 

日本ではダウ工業平均の方をニュースなどでよく聞くかもしれませんが、米国ではS&P500の方が有名で関連するETFもS&P500の方が圧倒的に売れています。

S&P500に連動する金融商品は約3兆4千億米ドル(1ドル110円換算だと約370兆円)にもなります。

 

次のページではeMAXIS Slim米国株式(S&P500)のファンドの評価をいろいろな角度からみてみます。

私的なファンド評価

ファンド評価

結論から書くとeMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、投資をされる方全般に「おすすめするファンド」です。

昨今の米国株の好調具合を目の当たりにすると、ポートフォリオの中に少しだけでも組み込んでおきたいファンドです。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)のいいところは端的にいうと、世界の成長を引っ張っている米国の株式市場に0.1%以下という破格の手数料で簡単に分散投資ができるという点です。

S&P500の歴史とパフォーマンス

S&P500の歴史は古く1957年までさかのぼります。

その後自由の国アメリカは世界中から優秀な人材を惹きつけ、強力に成長していきました。

S&P500の1950年から2016年までの長期チャートを掲載します。

S&P500チャート

66年かけて10ドルだったものが約2100ドルまで成長していきました。

1950年に10ドル投資していたとすると66年間で210倍、複利計算すると年率8%以上という驚異の結果です。

配当を考慮するともっとパフォーマンスは上がります。

 

そして投資の世界でもっとも成功したウォーレン・バフェットでさえ、一般人にはS&P500で資産の90%を運用することを進めています。

私から管財人へのアドバイスはこれ以上ないほどシンプルです。「10%の現金で米国短期債を買い、残る90%の現金でS&P500に連動する非常に低コストのインデックスファンドを買う」のが良いと思います。

この方針で運用された信託財産の長期間のパフォーマンスは多くの投資家と比べて優れたものになるでしょう-例えば高いコストでファンドマネージャーを雇っている年金基金や運用機関などよりも、です。

※引用2013年のバークシャー・ハサウェイの「株主への手紙」

バフェット

最近は中国・インドの成長が著しく、米国と中国は世界の覇権争いでばちばちとやり合っていますが、今後も米国は力強く成長するというデータがあります。

 

日本経済研究センターが公表している2060年までのGDP予測を掲載します。

※引用 日本経済研究センター

このグラフを見ると先進国の中でも米国はまだまだ成長していくという予想です。

S&P500のトップ企業の実力

S&P500の企業群のうちトップ3の1年間の売上高と当期利益をみてみます。

銘柄 決算発表 売上高 当期利益
Microsoft 2019/6/30 13兆8,427億円 4兆3,164億円
Apple 2019/9/28 28兆6,191億円 6兆782億円
Amazon 2019/12/31 30兆8,574億円 1兆2,747億円

※データはYahoo!ファイナンス 1ドル110円換算

Microsoft、Appleに至っては4半期(3ヶ月)で1兆円以上の利益をあげています。

半端ないです。

しかもこれらは巨大企業にも関わらず年間で数十%以上の成長率で成長し続けています。

にゃん

どれだけ成長するねん!

これが世界を魅了するアメリカの実力なのでしょうか。

相当優秀なエンジニアが世界から集まっているのでしょうね。

類似ファンドとの比較

続いて重要なのは手数料ですが、S&P500に投資する代表的なインデックスファンドの信託報酬は以下の通りです。

項目 委託会社 信託報酬
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 三菱UFJ国際投信 0.0968%
SBI・バンガード・S&P500インデックス SBIアセットマネジメント 0.0938%
iFree S&P500インデックス 大和アセットマネジメント 0.2475%

※2021年12月時点

手数料をみるとiFree S&P500インデックスは論外ですが、あとは微々たる違いなので正直どっちでもいいですね。

ただeMAXIS Slimシリーズは業界最安手数料を目指しているだけあって、今後も信託報酬の値下げが期待されるので、私はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)をオススメします。

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基準価額・投資銘柄・セクター・騰落率の解説

基準価額・純資産総額の推移

基準価額と純資産総額の推移のグラフを掲載します。

※引用;楽天証券HP

純資産総額は9230億円(2021年12月時点)で、ファンドが設定された2018/7から順調に右肩あたりとなっています。

 

基準価額は設定された時から90%ほど上昇しています。

コロナの影響により2020年3月には大きく下落したものの、その後大きく上昇しました。

世界最強の米国の成長エンジンを抱えたS&P500は半端ないですね。

 

他のファンドとの比較は以下の記事を参考にしてください。

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投資銘柄

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)が投資する銘柄のTOP10を掲載します。

銘柄 割合
Apple 5.7%
Microsoft 5.2%
Amazon 4.0%
Facebook 2.1%
Alphabet A 1.9%
Alphabet C 1.9%
バークシャー・ハサウェイ 1.4%
TESLA 1.4%
JPモルガン 1.3%
ジョンソン&ジョンソン 1.2%

※2021年4月時点

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は私がおすすめするeMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)などと投資銘柄割合のトップ10はほとんど同じですが、異なるのはその割合です。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は米国だけに投資するファンドだけあって、全世界株式系のファンドと比べて、2倍ぐらいの割合でこれらトップ10企業に投資しているのが特徴です。

くわ

世界を引っ張っている米国のトップ企業が多いので、これらの企業にたくさんの比率で投資した方が投資のパフォーマンスがよくなったというのも理解できます。

またこのファンドは、時価総額が高い企業に自動で投資してくれるので、GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amzon、Microsoft)に加えてTESLAなんかも上位に食い込んでいます。

 

時価総額に合わせて自動で組み入れ銘柄を入れ替えてくれるので、銘柄選定などが不要で長期投資家としてはありがたい形式のファンドです。

✅関連記事;時価総額加重平均指数のメリットは、世の中の時勢に合わせて自動で銘柄を組み替えてくれるところ 

ファンドの騰落率

つづいて2016年から2021年にかけてのファンドの騰落率をみてみます。

ファンドの騰落率は年間にどれぐらい上がったり、下がったりしたかを確認できる数値です。

※目論見書より引用

一番左の赤色の棒グラフがeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の結果で、他の日本株・先進国株・新興国株などと比較すると、年間の下落率(最小値)が小さいのに対して、年間の上昇率(最大値)はそこそこいい数字なのがわかります。

 

特に平均値がもっとも高い11.5%となっているので、値動きが少ないけど安定して上昇する傾向が近年はみられたということです。

くわ

投資家にとってはありがたい数字ですね。

まとめ

eMAXIS Slim米国株(S&P500)についてまとめました。

このファンドの魅力は何と言っても、世界トップクラスの成長力のある米国株式市場に格安で投資ができるという点です。

ここ最近の米国株式の好調ぐあいを考えるとポートフォリオの中に組み入れておきたい銘柄ですね。

 

業界最安を目指しているeMAXIS Slimシリーズなので、この先もコストを気にせず長期で投資ができる優良なファンドだと考えています。

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