くわにゃん(@kuwanyan98)です。
私のメインの投資の一つである海外ETFを使ったインデックスの積立投資について説明します。
この投資は2018年6月から行なっており、はじめに投資する銘柄と毎月の投資金額を決めてしまえば、あとは毎月私の証券口座が自動的に積立投資をしてくれます。
やることといえば、ブログで成績を公表している関係上、月に一回投資の成績をチェックすることと、年末に翌年分の投資配分を考えて設定をいじる(orいじらない)という作業だけなので、毎日仕事で忙しいサラリーマンにぴったりな投資方法です。
投資対象としては世界中の株式と債券に分散投資するために海外のETFであるVTI(米国株)・VEA(米国以外の先進国株)・VWO(新興国株)・AGG(米国総合債券)です。
VTI・VEA・VWOに投資するだけで、世界中の大型株から中小型株までほぼ全てをカバーし、約8300銘柄に分散投資することが可能です。
そしてこれらのETFの経費はどの投資信託よりも安く、これらのETFへの投資配分を自分で決めることで、どんなポートフォリオも自由にカスタマイズして作ることができるのが魅力です。
ここでは私が行なっている海外ETFを使ったインデックス積立投資の投資成績と海外ETFに投資するメリットとデメリット、ポートフォリオの組み方を分かりやすく解説します。
ETFは上場投資信託と呼ばれ、根本的な考え方は投資信託と同じです。
投資信託を基礎から学びたい方は以下の記事を参考にしてください。
✅関連記事;投資信託の基礎
海外ETFインデックス積立投資の成績
先月の投資成績
まずは先月のインデックス(VTI、VEA、VWO、AGG)積立投資の結果から報告します。
銘柄 | 種類 | 積立額 | 配当込評価額 | 利益率 |
VTI | 米国株 | 823,089 | 1,052,644 | 27.89% |
VEA | 先進国株 | 120,637 | 150,648 | 24.88% |
VWO | 新興国株 | 60,992 | 77,678 | 27.36% |
AGG | 米国総合債券 | 65,658 | 62,888 | -4.22% |
合計 | ー | 1,070,377 | 1,346,209 | 25.77% |
11月の成績は世界的な株高の影響でこれまでの最高益となりました。
VTI、VEA、VWOすべて横並びの成績です。
ここ2年ぐらいは何に投資しても同じぐらい儲かったということですね。
2021年の積立配分は以下の記事をご覧ください。

インデックス積立投資の成績
これまでの海外ETFを使ったインデックス積立投資の結果をグラフで表示します。
棒グラフが積立金額(左軸)、折れ線グラフが全体の損益率(右軸)です。
コロナショックで下げた時に仕込んだのが功を奏し大きなプラスになっています。
今後はどうなるか分かりませんが、下落することがあれば機械的に追加投資していきます。

海外ETFを使ったインデックスの積立投資はSBI証券の自動積立でやってるので、何もすることがなく楽チンです。
他の投資商品の成績と比較
私は海外のETFに投資していますが、これらの成績を私が積立Nisaで買い付けている他のインデックスファンドの成績と比較してみます。
以下のグラフは損益率を比較したもので赤の太線が私が投資している海外ETF(VTI、VEA、VWO、AGG)、通称「Kファンド」の結果です。
Kファンドは2020年3月の暴落時に大量の追加投資を行なったため、ひふみプラスに継ぐトップクラスの成績です。

債券を含む控えめな成績になるかと思いますが、守りを意識したポートフォリオなので、これで良しとしてます。
つみたてNisaで検証を行なっていますが、投資対象ごとに大別すると概ね以下の関係になっています。
つみたてNisaで15銘柄に投資して実績を比較している記事は以下を参照してください。
✅関連記事;【検証!つみたてNisa(積立Nisa)で投資信託10銘柄(商品)比較】
海外ETFに投資するメリットとデメリット
ETFは上場投資信託と呼ばれ、簡単にいうと投資信託の透明性を高め、取引しやすいようにした商品です。
ETFの特徴は以下の記事にまとめていますので、確認してみてください。
✅関連記事;ETFの基礎〜投資信託との違いを解説〜
ここでは海外ETFに的をしぼってメリットとデメリットを解説します。
海外ETFに投資するメリット
海外ETFに直接投資するメリットは以下の3点があげられます。
・手数料が圧倒的に安いので乗り換えの必要なし
・米ドルで資産を持つことで保有資産の通貨分散になる
全世界で取引されるので流動性が高い
まず1つ目は流動性の高さです。
流動性が高いというのは、取引されている量が多いということです。
参考に私が投資している4つのETFの純資産残高(2019年11月時点)を掲載します。
銘柄 | 資産残高 |
VTI(米国株) | 12兆6,806億円 |
VEA(米以外先進国株) | 7兆9,064億円 |
VWO(新興国株) | 6兆9,529億円 |
AGG(米国総合債券) | 7兆1,967億円 |
※1ドル=109円として計算
比較として日本で人気の高いeMAXISシリーズの全てのファンドの合計純資産総額は4,764億円です。
これを見るとVTIはeMAXISシリーズの30倍の純資産総額ということなので、海外ETFが圧倒的な規模だというのがわかります。
商品が設定された日が海外ETFの方が前というのが理由の一つですが、もっとも大きいのは世界中の投資家に買われているということです。

純資産残高・流動性が大きいということは、商品として安定しているということであり、これらの海外ETFは今後も継続して運用されていくことでしょう。
長期投資で重要なのは、長期間継続して投資を行うことなので、投資している対象が途中で解約してしまっては、せっかく積み上げた利益に税金がかかってしまい、投資のパフォーマンスを下げる要因になってしまいます。
VTI・VEA・VWO・AGGは海外ETFとしてトップクラスの純資産残高・流動性を誇っているので、末長く運用されていくと予想できます。
手数料が圧倒的に安いので乗り換えの必要なし
先ほど説明した純資産残高が大きいということにはもう一つ大きなメリットがあります。
それは圧倒的な純資産残高を活かして、経費率を下げられるということです。
なぜならファンドを運営するのに例えば1億円のコストがかかったとしても、純資産が大きければ大きい方がかかったコストを回収するのに必要な経費率を小さく抑えられるからです。
・コスト1億円=純資産残高×経費率
参考に私が投資している4つのETFの経費率(2019年11月時点)を掲載します。
銘柄 | 経費率 |
VTI(米国株) | 0.03% |
VEA(米以外先進国株) | 0.05% |
VWO(新興国株) | 0.12% |
AGG(米国総合債券) | 0.06% |
比較として再び日本で業界最安の経費率をうたうeMAXISシリーズの似たようなファンドと比較してみます(2019年11月時点)。
銘柄 | 経費率 |
eMAXISSlim米国株式(S&P500) | 0.10% |
eMAXISSlim先進国株式 | 0.11% |
eMAXISSlim新興国株式 | 0.20% |
eMAXISSlim先進国債券 | 0.15% |
日本で業界最安の経費率を目指しているeMAXISシリーズでも海外ETFの経費率には追いつけていません。

この結果を見ると正直eMAXISSlimシリーズは頑張ってます。
投資信託に投資するならeMAXISSlimシリーズがおすすめですね。

感心してしまってるやん。
いずれにしても同じような投資商品に投資するなら経費率は低い方がいいに決まっています。
経費率は保有している資産に毎年かかってくるものなので、長期的な投資成績に大きく影響してきます。
また最近はつみたてNisaの制度などが始まり、日本でも投資信託の経費率が注目されるようになり、経費率の安くていい投資信託がどんどん出てきています。
そのような状況の中で自分が投資している投資信託よりも安い経費率の商品が現れると、新しい商品に乗り移り、気がつけば自分のポートフォリオの投資銘柄が増えすぎて何をやっているのかわからないような状況に陥ってしまうことがあります。
✅関連記事;手数料が安い投資信託に乗り換えるのは本当に有利なのかを検証!
海外ETFの場合は安定した低経費率なので、経費率で目移りすることがありません。
米ドルで資産を持つことで保有資産の通貨分散になる
日本人は給料を日本円でもらい、日本円を使って生活するので、必然的に保有している資産はすべて日本円という方が大多数だと思います。
今までは日本円は「リスク回避の円買い」と言われるぐらい安全資産として注目されることが多くありました。
しかし日本のGDPが伸び悩んでいる状況や、日本の企業が海外に買収されている状況、今後人口が減る上に高齢化が進む状況を考えると、同じように日本円の価値を維持できるかは大きな疑問が残ります。
そのため米ドルで海外ETFに投資することで、自分のポートフォリオで日本円と米ドルの両方を保有して自然と通貨の分散になると考えています。

最終的には預貯金も含めた全体で日本円:米ドルを50%:50%ぐらいにしたいと考えています。
海外ETFに投資するデメリット
続いて海外ETFに投資するデメリットについて考えてみます。
・為替リスクを受ける
・日本円をドルに転換する手数料と手間がかかる
配当金に2重課税される
海外ETFに投資する際の大きなデメリットは、ETFなので必ず配当金が出されるということと、配当金には
アメリカの税金(約10%)と日本の税金(約20%)がダブルでかかるため、配当金には30%近い税金がかかってしまいます。
これが海外ETFに投資する際におこる2重課税問題です。
海外ETFの経費率が安いといってもこの2重課税問題によって日本の投資信託とパフォーマンスはほとんど変わらなくなります。
以下の記事に2重課税を考慮したパフォーマンスの比較をまとめました。
✅関連記事;本家VTと楽天VTの想定利益を比較しETFに投資する理由を考える
これは制度上の問題なのでどうしようもないところです。
為替リスクを受ける
続いては私が投資している海外ETFは全てドルで投資をするため、為替変動のリスクをもろに受けます。
例えば10万ドルの資産があるとしてドル円レートが100円→90円に円高が進んだ場合は、
・10万ドル×(−10円)=−100万円
の損失になります。
円高に進んだ場合はマイナスになりますが、前述の通り今後は緩やかに円安方向に進んでいきドルで保有することがプラスになると思っているので、為替リスクはあまり考えていません。
日本円を米ドルに転換する手数料と手間がかかる
海外ETFに投資する際の米ドルに転換する際にかかる手数料をまとめます。
項目 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
①通常手数料 | 0.45% | 0.45% | 0.45% |
②最大手数料 | 20ドル | 20ドル | 20ドル |
③為替手数料 | 片道4銭 | 片道25銭 | 片道25銭 |
まず通常の買い付けにかかる手数料①、②についてですが、2019年7月から海外ETFを買う際はどの会社も買い付け金額の0.45%の手数料となり、最低の手数料がなくなりました。

この変更は私にとってはビッグニュースです。
私のように少額から米国株投資をしたいという方には朗報ですね。
2017年までは米国株を買うのに1取引あたり25ドルもかかっていたので、だいぶやすくなりました。
続いて③の為替手数料について解説します。
日本の投資信託を購入するのであれば、日本円でそのまま買い付けるので、為替手数料という余分なコストはかかりません。
しかし海外ETFを購入する際は米ドルで買う必要があるので、日本円を米ドルに変換するとき為替手数料がかかります。
ただSBI証券と住信SBIネット銀行を使えば為替手数料が片道4銭まで抑えることができます。
片道4銭の手数料というのは、1ドル=100円とすると以下のようになります。
買付金額 | 片道4銭の場合 |
200ドル | 8円 |
500ドル | 20円 |
1000ドル | 40円 |
1500ドル | 60円 |
2000ドル | 80円 |
月々約20万円投資する場合で80円ぐらいのコストなので、大したコストではありません。
これはSBI証券と住信SBIネット銀行を併用した場合のコストです。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
https://kuwanyan.com/sbi-shoken-recommend/
まとめ
海外ETFを使った全世界への分散投資について解説しました。
ポートフォリオについては年末にチェックと見直しを行うだけなので、その他1年間は特に何もすることがありません。
大した労力をかけないのに資本家として資本主義のルールに乗っかって、雪だるま式に資産を増加していける。
インデックスの積立投資は、そんな投資方法だと思います。
このブログを見てくださっている方々もそうだと思いますがが、投資にお金が回せる余裕資金があるというだけで、かなり恵まれている環境と言えます。
そしてその恵まれている状況を生かして、自分が持っているお金を全世界の必要としている人に株式投資を通してお届けし、それぞれの企業があげた利益を投資の見返り(リターン)としてしっかりと頂く。
そんなことを考えながらまったりと世界中に投資していきます。
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