
インテル(INTC)の株価・配当金について知りたいなぁ。
投資をするのに参考になるデータは?
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- INTCは米国2位の石油スーパーメジャー
- 2010年以降のS&P500との成績比較
- INTCの業績・配当・キャッシュフローの推移
☑️本記事の執筆者

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
米国高配当株の人気銘柄の一つであるインテル(INTC)について分析を行います。
会社の基本情報から配当込みでS&P500との比較、利益や配当金の推移等をまとめます。
インテルってどんな会社?
社名 | intel |
ティッカー | INTC |
設立年 | 1968年 |
セクター | 情報技術 |
従業員数 | 106,000人 |
連続増配年 | 7年 |
決算月 | 12月 |
PER | 11.97 |
直近配当利回り(税込) | 2.58% |
インテルは「インテル入ってる!」のCMでおなじみのパソコンの性能の核となるCPUを製造・販売する半導体メーカーです。

このCMもう古いのかな。
1992年以降は世界第1位の半導体メーカーとして、特に世界のCPU市場においては80%近いシェアを維持しています。
私がこれまで使ったパソコンでも初めて買ったパソコンはCeleronシリーズで、その後Pentiumシリーズ、今はCoreシリーズと全てインテル製のCPUが入ったパソコンを使ってきました。
現状はCPUメーカーとしての印象が強いインテルですが、1968年の設立当初は半導体メモリを主力製品とする企業として出発しました。
1971年にはCPUの原型となる世界初のマイクロプロセッサを開発し、その後1981年にIBMが同社初のPCとして開発したIBMPCにインテル製のCPUが採用され、インテルが急成長するきっかけとなりました。
1990年以降はPentiumシリーズが開発され、先述したとおり1992年からは世界第1位の半導体メーカーとして現在まで君臨しています。
現在でもCPU部門がインテルの主力には変わりはありませんが、最近はIoT(家電や自動車、機械など、あらゆるものがインターネットとつながる動き(Internet of Things))やクラウド化の流れを受けて、IoT・データセンター部門ががインテルにとっての新たな成長戦略として注力されています。
またMacはIntel製チップを使っていましたが、2020年から独自チップを採用するようになり、今後の不安要因となってます。
地域別売上比率
地域別売上比率を見ると1位は中国の30%で、シンガポール、アメリカと続きます。
インテルの主力がCPUであることを考えると、やはり世界最大のパソコンメーカーであるLenovoを有する中国が1位なのは理解できます。
続いて地域別売上高の推移をみてみます。
このグラフを見ると2019年までは中国だけ順調に伸びていっているのがわかります。
インテルにとって中国が大切な市場であるのがわかります。
まだまだ中国のGDPが伸びていくことを考えると、今後もこの流れは変わらないのでしょう。
セグメント別売上比率
インテルの主要なセグメントは以下の4つです。
- データセンター
- IoT
- メモリ
- クライアントコンピュータ
そして各セグメントの売上高の推移は以下のようになっています。
主力はクライアントコンピュータ部門(CPU製造販売部門)ですが、データセンターの成長が著しいのがわかります。
各セグメントについて詳しく解説していきます。
データセンター部門
データセンター部門は、政府や企業のデータセンター向けの半導体の製造販売を担う部門です。
アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)やマイクロソフトのほか、中国のアリババ集団と百度(バイドゥ)といったハイパースケーラー(スーパー巨大なデータを扱う企業)は、データセンター向けにインテル製半導体を採用しています。
以下の図は2010年から2025年までの世界のデータ量の実績と予測を表したものです。
※引用;調査会社IDC報告書
この図を見ると2018年に40ZBだったものが2025年には175ZBと4倍以上に上昇するという予測です。
この上昇率は年率換算すると年間28%の増加であり、ものすごい勢いで今後データ量が増えていくのがわかります。

この図からも分かるように今後のデータ扱い量の増大に合わせてインテルの収益も拡大していくというのが想像できますね。
IoT部門
家電や自動車、機械など、あらゆるものがインターネットとつながる動きであるIoTは最近いろんなところで広がってきた技術で、インテルの売上の中でもまだ6%程度と少ししか貢献していませんが、これから成長していく部門です。
IoT技術が普及するには高速なインターネット環境が不可欠ですが、ご存知の通り2020年から高速インターネットの5Gが開始されます。
5G技術の普及によってIoT部門はこれから急成長が見込める部門であることは間違いありません。
メモリ部門
メモリにはRAMなどの揮発性メモリとROMなどの不揮発性メモリがありますが、インテルが扱っているのは不揮発性メモリ部門です。
揮発性メモリは電気が通っているときのみデータの記録が行えるメモリで、非常に高速で高価なためパソコン上でOSやアプリケーションが動作する際の作業スペース用として使われます。
一方の不揮発性メモリは電源を切った状態でもデータを保持できるメモリで、SSDやUSBメモリなどのデータを保存・記録するためのストレージ(記憶媒体)用として使われます。
インテルは不揮発性メモリ部門だけを扱い、Optane、3D NANDテクノロジーというブランドで展開しています。
昔からある技術で地味なようですが、データセンター・IoT部門以上の年率20%近いペースで収益が成長している部門です。
クライアントコンピュータ部門
クライアントコンピュータ部門は、Celeron、Pentium、Coreシリーズを開発・販売してきた我々一般人に馴染みの深い部門です。
私が個人用で使っているMacBookにも、会社で支給されているFujitsu性のパソコンにもインテルのCPUが入ってます。
CPUのメーカーとしては、インテルの他にはAMDがあり、インテルとAMDは販売シェアで競い合っています。
以下のグラフは2018年8月20日〜2019年8月12日までのインテルとAMDの販売台数シェアの推移です。
引用;BNCランキング
昔は圧倒的なシェアを誇っていたインテル製のCPUですが、直近ではAMDの急速な追い上げにあっています。
理由はインテルのCPU供給不足とAMDが第3世代Ryzenという高性能で低価格のCPUを発売したことにあります。
今や25%のノートPCのCPUがAMDに変わり、「インテル入ってない」現象に落ちいっているようです。
世界最大の半導体メーカーのプライドをかけてインテルが反転攻勢をかけるのを期待します。
株価の推移とS&P500との利益比較
2010年10月〜2020年12月までのINTCとS&P500に連動するETFであるVOOの株価を比較します。
青線がINTCで緑線がVOO(S&P500)です。
10年間の株価上昇率をまとめると以下の通りです。
項目 | INTC | VOO(S&P500) |
株価上昇率 | 151% | 229% |
2020年まではINTCがVOO(S&P500)をぶっちぎってましたが、最近は陰りが出てきております。
続いてINTCとVOO(S&P500)の配当込みで比較してみます。
項目 | INTC | VOO(S&P500) |
配当込み上昇率 | 251% | 303% |
配当込みであればVOO(S&P500)に若干追いついています。
今後再度VOO(S&P500)を抜いてくることもありそうです。
業績
売上・当期純利益・利益率の推移
順調に売上高は増えており、利益率も20%以上と高いビジネスモデルを確率しているのがわかります。
2018年の結果を見ると、インテルは純利益で年間2兆円以上を稼ぎ出す、凄まじい企業です。
EPS・DPS・配当利回りの推移
連続増配は2014年に増配がなかったため連続増配年数は4年しかありませんが、2009年から見ると順調に増配傾向であるのがわかります。
インテルの場合は配当を気にしなくてもそれ以上に成長に伴う株価増が見込めるので、あまり気にしなくていいと思います。
配当性向・増配率
見ての通り2014年に増配が止まりましたが、その後は順調に増えていっています。
今後何年続くのか期待したいと思います。
キャッシュフロー
営業CFを売上高で割って求める営業CFマージンが35%以上とものすごい高い水準で推移しています。
これは売上にしめる現金流入の割合が高いということなので、資金繰りを効率よく行えていると評価できます。
まとめ
インテル(INTC)について分析をまとめてみました。
インテルは競合が少なく、高い技術力と規模を活かして今後も安定して成長していくことが見込まれます。
また、今後の世界のデータ扱い量が増え続けることを考えると収益向上が見込め、まだまだ株価の上昇が期待できます。
私が米国株投資をしている結果は以下の記事を参考にしてください。