
最近はやりのつみたてNisaが気になるけど、どんな人におすすめなのかな?
実際につみたてNisaをはじめるには、どうすればいいの?運用をはじめた後にやることは?
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- つみたてNisaの特徴を一般Nisaと比較しメリットを解説
- つみたてNisaを始めるなら楽天証券!その理由を解説
- つみたてNisaは運用中は何もしなくてもいいと思う理由
☑️本記事の執筆者

投資歴15年のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
2017年からiDeCo、2018年からつみたて(積立)Nisaの制度がスタートされ、これまで投資をしたことがない方にとっても投資をしやすい環境が整ってきました。
私は2018年から、嫁さんは2020年からつみたてNisaで運用を続けています。
運用をしていて思うのは、毎月定額をコツコツと長期間に渡って自動的に積み立てていくので、投資で感じるストレスなどがなく、良い制度だなぁということです。
今回の記事では、つみたてNisaと一般Nisaを比較してつみたてNisaのメリットをはじめに解説し、そのあとにつみたてNisaのお得度を解説します。
そしてつみたてNisaを始めるのにおすすめの証券会社と最後につみたてNisaを始める時にすることと運用中は何もしないほうがいいと思う理由を解説します。

つみたてNisaは投資初心者だけでなく、これまで投資をしたことがある方にとってもメリットがある制度です。
まだつみたてNisaで運用してない方は、ぜひ読んでみてください。
つみたてNisaを一般Nisaと比較して解説
2014年から一般Nisa、2018年からつみたてNisa制度がスタートしました。
これら2つの制度に共通して言えることは、投資で得た利益に対して税金がかからないということです。
通常投資で発生した利益は、利益が出た状態で売却すると(利益確定)、利益に対して20.315%の税金がかかります。
例えば100万円で買った株が150万円になった時に売却すると、
利益500,000円×20.315%=税金101,575円
計算式のように、約10万円の税金がかかります。
つみたてNisa、一般Nisaでは投資金額に上限があるものの、この税金がかからないというのが最大の売りです。
ではつみたてNisaと一般Nisaでどういった違いがあるのか比較してみます。
項目 | つみたてNisa | 一般Nisa |
対象者 | 20歳以上 | 左記と同じ |
買付方法 | 積立方式 | 通常買付・積立方式 |
投資期間 | 最長20年 | 最長5年 |
投資金額 | 年間40万円 | 年間120万円 |
対象商品 | 指定された投資信託 | 国内株式・海外株式・投資信託 |
非課税対象 | 対象商品にかかる配当金・分配金、売却益 | 左記と同じ |
口座開設期間 | 2037年まで | 2023年まで |
金融機関変更 | 各年ごとに変更可 | 左記と同じ |
ポイントはつみたてNisaの投資額は年間40万円・投資期間20年、一般Nisaは、投資額年間120万円で、投資期間5年間というところです。
つみたてNisaでは投資信託へ投資を行いますが、投資信託について詳しく知りたい方は以下の記事を一読してみてください。
✅関連記事;投資信託の基礎
一般Nisaは短期間で年間投資額も大きいことから、自分で銘柄を選定することができ、数年程度の短期間で利益が出せる人にはおすすめの制度だと言えます。

初心者が一般Nisaを使いこなし、短期間で利益を上げる銘柄を選定するというのは、なかなか難しそうですね。
一方、つみたてNisaはその名の通りコツコツ積み立てる投資を長期間行うのに適した制度です。つみたてNisaの非課税期間のイメージは以下の通りです。
※引用;金融庁HP
実際の運用方法は後述しますが、つみたてNisaは毎月自分で銘柄を選択して購入するわけではなく、積立投資する銘柄を決めて毎月自動的に積立投資するというイメージです。
投資初心者にとっては、特段投資のことを意識する必要はなく、銀行預金と同じような間隔で自動的に投資資産が積みあがっていくのでいい制度だと思います。
実はこの投資方法はドルコスト平均法といって、一度に大金を投資するのではなく、投資するタイミングを分散することによるリスクを小さくする手法として知られています。
詳しくは✅「ドルコスト平均法を正しく理解して長期投資で成功しよう! 」を確認してみてください。
さらに世の中には6000以上の投資信託があり、✅「買ってはいけない投資信託の特徴」の記事にまとめたように手数料だけたくさん取られる商品や、利益が出ていないのに毎月分配金を出すような商品(毎月お小遣い感覚でもらえるので投資知識のない人たちがたくさん飛びついたが、実際はお得でない商品)などが横行し、社会的な問題となりました。
つみたてNisaの制度は、恐らく日本の投資環境が整っていないこのような世の中の状況を考えて、投資できる商品が限定されており、高手数料商品や無駄に高配当を支払うような商品は除外されています。
以下はつみたてNisaで投資ができる商品にたいする金融庁のコメントです。
つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。
投資対象商品は193本(2021年1月10日時点)ですが、最新情報は金融庁のHPから確認できます。
※最新の対象商品はこちら
以上のことから、つみたてNisaは投資初心者にはもちろんのこと、積立投資をしたい方にとっておすすめの制度です。
つみたてNisaのポイントをまとめます。
- つみたてNisaは20年間利益に対して非課税
- つみたてNisaの投資額は年間40万円でコツコツ投資
- つみたてNisaは長期・積立・分散投資に適した商品に限定されている
つみたてNisaの節税効果。どれぐらいお得なのか?
続いてつみたてNisaで投資した場合、どれぐらいの節税効果があるのかを解説します。
シミュレーションの条件としては、毎月33,333円(年間40万円)ずつ積立投資、年間の利回りはインデックスファンドの投資で得られる平均ぐらいの5%と仮定して5年ごとの節税額を表示します。
投資年数 | 積立金額 (円) |
評価額 (円) |
利益 (円) |
節税額 (円) |
5年後 | 1,999,980 | 2,267,024 | 267,044 | 54,250 |
10年後 | 3,999,960 | 5,176,252 | 1,176,292 | 238,964 |
15年後 | 5,999,940 | 8,909,835 | 2,909,895 | 591,145 |
20年後 | 7,999,920 | 13,701,360 | 5,701,440 | 1,158,248 |
20年間投資を続けたとすると積立金額が800万円で利益は570万円、つみたてNisaを使ったことによる節税効果は115万円という結果です。

20年投資した場合の節税効果はけっこう大きな金額ですね。しかも続ければ続けるほど利益は大きくなる(はず)なので、個人的にはできるだけ長く続けたい制度です。
つみたてNisaにおすすめの証券会社は楽天証券!
続いて、つみたてNisaにおすすめの証券会社について説明します。
最近は従来の証券会社(野村証券、大和証券など)に加えて、ネット証券とよばれる証券会社が増えてきました。
投資家を取り込むために各社いろいろなサービスを展開していますが、私個人的には、つみたてNisaであれば楽天証券をおすすめします。

我が家は夫婦そろって、つみたてNisaには楽天証券を利用しています。
楽天証券はネット証券の中でも、SBI証券に次ぐ2番目に口座数が多い証券会社のため、サービス内容、信頼性は問題ないと言えます。
※引用;ITmedia
ここでつみたてNisaについて各証券会社のサービス内容を整理します(2020年6月時点)。
会社名 | 口座開設数 | 積立Nisa | ポイント還元 | ポイント利用 |
SBI証券 | 570万口座 | 172本 | なし | Tポイント利用可能 |
楽天証券 | 440万口座 | 170本 | 購入金額の1%還元 | 楽天ポイント利用可能 |
マネックス証券 | 187万口座 | 151本 | 手数料の1.5%還元 | ポイント利用不可 |
松井証券 | 126万口座 | 161本 | 購入時手数料を還元 | ポイント利用可能 |
野村証券 | 530万口座 | 7本 | なし | なし |
大和証券 | 300万口座 | 22本 | なし | なし |
楽天証券をおすすめするのは、楽天証券は楽天カード決済での投資信託の積み立てで1%のポイントがバックされるサービスがあるという点です。
もらえるポイントには上限があり、毎月5万円までの投資信託購入が対象で、ポイント還元は500円までです。
仮につみたてNisaの毎月の積み立て33,333円を楽天証券で20年間行った場合、
333ポイント×12か月×20年=79,920円
分のポイントが還元され、もらったポイントは楽天市場などだけでなく、コンビニなどでも使えます。
このあたりがトップのSBI証券に追いつく勢いで楽天証券の人気が出ている理由でしょう。
楽天証券には他の楽天サービスと組み合わせてさらにお得にポイント還元を受ける方法があります。詳しくは✅「楽天証券が投資信託の購入におすすめな理由【楽天サービス連携でポイントUP】」をご覧ください。
つみたてNisaで運用を始めるのにやることは2つ
つみたてNisaで証券口座を開設した後に、やることは2つだけです。
- 毎月の積み立て金額を決める
- 投資商品を選ぶ
①毎月の積み立て金額を決める
まずは毎月の積み立て金額を決めます。
つみたてNisaでの積み立て方法には以下のように2種類あります。
- ①毎月定額を積み立て
- ②毎月定額とボーナス時に+α積み立て
積み立て方法のイメージとしては以下のような感じです。
①毎月定額積立 | ②毎月定額とボーナス+α | |
1月 | 33,333 | 20,000 |
2月 | 33,333 | 20,000 |
3月 | 33,333 | 20,000 |
4月 | 33,333 | 20,000 |
5月 | 33,333 | 20,000 |
6月 | 33,333 | 20,000+ボーナス50,000 |
7月 | 33,333 | 20,000 |
8月 | 33,333 | 20,000 |
9月 | 33,333 | 20,000 |
10月 | 33,333 | 20,000 |
11月 | 33,333 | 20,000 |
12月 | 33,333 | 20,000+ボーナス50,000 |
合計 | 399,996 | 340,000 |
毎月33,333円積み立てられる方は、①の毎月定額積み立てればいいですし、そんなにお金ないよという方は、②の毎月定額とボーナス時に+αを選択すればいいですね。
1年の途中でつみたてNisaを開始する方は、年間40万円を上限に33,333円以上の積み立ても可能です。
②投資商品を選ぶ
毎月の積み立て金額を決めた後は、自分が投資したい商品を選びます。
投資したい商品といっても知識が無い場合は何を選べばいいかわからないと思います。
私がおすすめするのは、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」というインデックスに連動する投資信託です。
この投資信託は、手数料は格安で、これ1つで全世界の株式に投資することができるという優れものです。
さらに世界の株式会社の株価での評価額(株式時価総額)全体の約85%をカバーしており、その時々の企業の時価総額に合わせて投資の比率を変動させてくれます。
投資比率を変動させてくれるというのは、例えばアメリカのEV自動車会社のテスラは2020年の1年間で8倍ぐらいの時価総額になったため、世界全体の時価総額に占めるテスラ株の割合も増えました。
この投資信託は自動的にテスラ株の比率を引き上げ、投資配分を変更してくれるというものです。
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」に投資するだけで、世界経済の発展の恩恵を受けられるようなイメージです。
長期の株価を見るとおおむね右肩上がりとなっています。
私のつみたてNisaでは投資信託10銘柄に実際に投資して実績を比較し、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を含め、おすすめの銘柄を紹介していますので参考にしてください。
✅つみたて(積立)Nisaで運用実績から、おすすめ銘柄を紹介【銘柄変更時の注意点も解説】
つみたてNisaで運用前にやること2つ
- 毎月の積み立て金額を決める
- 投資商品を選ぶ、おすすめは「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」
つみたてNisaで運用中は特に何もしなくてもいいと思う理由
ここまでの解説でつみたてNisaでの運用までたどり着きました。
では、つみたてNisaで運用中にしなければならないことは何でしょうか?

投資するお金が入っているか?

それ必要だね。。他は?

どれぐらいの利益になってるか頻繁にチェック!

それ、必要ありません。

なんで?
なぜなら投資は気にしないぐらいがちょうど良いからです。
あまり頻繁に成績を見ているといろいろと迷いが出てきて、投資方針をコロコロと変更してしまったり、たいして成績が変わらないのに他の投資信託に目移りしたり、投資を途中でやめてしまうという可能性が高いです。
一般的に投資信託の積立投資の平均継続年数は3〜5年程度と言われており、この事実からも、気にしないぐらいが投資を続けるためには良くて、さらに長期で投資することで成績も上がりやすくなります。
先ほどの「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」であれば全世界に分散投資されており、投資比率も自動で変えてくれるので、投資家は何もしなくても安心して投資を継続できると考えています。

これがつみたてNisaで運用中には特に何もしなくてもいいと思う理由です。
逆説的な表現ですが、投資成績をよくするために「なにもしない」という戦略をとるというイメージです。
ちなみに私の場合は次の記事✅インデックスの積立投資以外何もしない方が良かった話【コア・サテライト戦略の重要性】 のような実体験があります。
まとめ
つみたてNisaの特徴をから実際の運用方法までを解説しました。
つみたてNisaの制度は利益に対して非課税なのがよく言われるメリットですが、少額を毎月コツコツと20年という長期間に渡って投資ができるという仕組みを提供したというのが最大のメリットかもしれません。
もし新入社員の22歳からつみたてNisaを開始したとすると、20年後は42歳です。
うまくいけば42歳時点で1500万円ぐらいの資産になる可能性があり、老後2000万円問題もなんなくクリアできそうです。

いやー、いい制度だと思います。投資のすそ野が広がりますね。