
つみたてNisaをやってみたいけど、どの銘柄を選べばいいか良く分からないなぁ?
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- つみたてNisaで投資信託10銘柄の実績を比較
- 投資信託を選ぶ時に注意するポイント
- 実際の運用成績などを元におすすめの投資信託2つを紹介
☑️本記事の執筆者

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
2017年からiDeCo、2018年からつみたて(積立)Nisaの制度がスタートされ、これまで投資をしたことがない方にとっても投資をしやすい環境が整ってきました。
しかし世の中にはたくさんの投資銘柄があり投資信託だけでも1000銘柄以上の種類があります。
そこで世の中に数ある投資信託の中からつみたて(積立)Nisaで投資可能な投資信託10銘柄を厳選して実際に投資した結果を比較します。
また投資信託の選び方と、実績比較した結果からおすすめの投資信託2つを紹介したいと思います。

これから長期投資を始めてみよう、つみたてNisaで運用中だけど投資している銘柄がこのままでいいのか悩んでいる方は参考にしてみてください。
実績を比較する投資信託10銘柄と選定理由
まずはじめに前提条件として投資信託の実績比較に使う10銘柄とそれを選んだ理由についてざっくりと説明します。
実績の比較に使う投資信託10銘柄は、つみたてNisaで売買可能な10本の投資信託です。
つみたてNisaは楽天証券では170本の投資信託(2021年1月2日時点)から投資を行うことができます。
つみたてNisaの特徴として8割以上がインデックスファンドです。
それぞれの商品はいろいろな特徴がありますが、大別すると分類としては「全世界株式系」「先進国株式系」「新興国株式系」「米国株」「日本株」「バランス系(株式と債券をミックスしたもの)」「アクティブファンド」に分けられます。
これら8つの分類に該当するもので、さらに多くの投資家に買われている代表的な投資信託を10銘柄選びました。
実績の比較につかう銘柄と簡単な説明は以下の一覧の通りです。
分類 | ファンド名 | 投資対象 |
全世界株 | eMAXISSlim全世界株式(オール) | 全世界株式 約2400銘柄 |
先進国株 | eMAXISSlim先進国株式 | 先進国株式(日本を除く) |
新興国株 | eMAXISSlim新興国株式 | 新興国株式 約830銘柄 |
米国株 | eMAXISSlim S&P500 | 米国株式 500銘柄 |
日本株 | ニッセイTOPIX | 日本株式 約2000銘柄 |
日本株 | たわらノーロード日経225 | 日本株式 225銘柄 |
バランス | eMAXISSlim(8資産均等型) | 国内株・先進国株・新興国株・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リートに12.5%ずつ |
バランス | ニッセイ(4資産均等型) | TOPIX・NOMURA-BPI・先進国株・世界国債に25%ずつ |
バランス | 楽天(債券重視型) | 株式30%・債券70% |
アクティブ | ひふみプラス | 国内85%・海外15% |
※それぞれの投資信託の詳細を知りたい方は上記のリンクに投資信託の銘柄分析ページにまとめてますので確認してください。
つみたてNisaで投資信託10銘柄の実績を比較
2018年12月〜2022年12月末時点の投資結果は、利益の良い順に下記の通りとなりました。
表の右側の太字が利益率です。
分類 | ファンド名 | 信託報酬 | 利益率 |
米国株 | eMAXISSlim S&P500 | 0.097% |
43.8% |
先進国株 | eMAXISSlim先進国株式 | 0.102% | 39.7% |
全世界株 | eMAXISSlim全世界株式(オール) | 0.114% | 35.1% |
日本株 | ニッセイTOPIX | 0.154% | 21.5% |
日本株 | たわらノーロード日経225 | 0.187% | 17.9% |
バランス | eMAXISSlim(8資産均等型) | 0.154% | 16.9% |
バランス | ニッセイ(4資産均等型) | 0.154% | 16.7% |
新興国株 | eMAXISSlim新興国株式 | 0.187% | 15.2% |
アクティブ | ひふみプラス | 1.078% | 9.8% |
バランス | 楽天(債券重視型) | 0.226% | 4.6% |
続いて10銘柄の中から、全世界系・先進国・新興国・米国株式・日本株式・バランス系からそれぞれ主要銘柄を選んで、損益率をグラフにしました。
2022年は世界的な景気後退懸念から、全体的に株価が下落したものの年末にかけて少し持ち直しています。
全世界株、先進国株、米国株インデックスはどれも米国株の比率が多く、同じようなパフォーマンスになっているのが分かります。
またバランスファンドが2022年の下落相場の中、他のファンドと比べて相対的に少しだけ成績が良くなりました。
結果:2022年末時点で米国株式(S&P500)の成績がトップでした。

ここからは、投資実績の比較と長期的投資の観点から気にしなければならないポイントを元におすすめの銘柄を紹介します。
インデックスファンドを多く含むつみたてNisaでの投資は、毎月定額をインデックスファンドへ投資することで、リスクを抑えた分散投資が自然とできます。
それは毎月一定の収入が入ってくるサラリーマンと相性のいい投資方法です。
詳しくは以下の記事を確認してください。
つみたてNisaで投資信託を選ぶ際のポイント
おすすめの銘柄を紹介する前に投資信託を選ぶ際に基本となるポイントを解説します。
おすすめの投資信託を選ぶポイントは以下の3点です。
- 投資信託の価格が右肩上がりに上昇する銘柄を選ぶ
- 手数料(信託報酬)が安い銘柄を選ぶ
- 純資産総額が大きい銘柄を選ぶ

特に手数料と純資産総額については投資している中身が同じでも投資信託の銘柄によって、異なっています。長期運用する上で重要な基本的なポイントなので、ここは押さえておきたいですね。
①投資信託の価格が右肩上がりに上昇する銘柄を選ぶ
どの投資対象に投資するかがもっとも長期の成績に影響を与えるので、1番大切なポイントです。
右肩上がりに上昇するものというのは、次の図のように200年以上の実績を通して株式だったことが証明されています。
この図はジェレミー・シーゲル氏の著書「株式投資」に掲載されている有名なグラフです。
株式は短期的にはアップダウンを繰り返しながらも、右肩上がりに上昇しているのがわかります。

でも株式であればなんでもいいと言うわけではありません。
実績を比較する代表的な銘柄を長期チャートで確認してみましょう。
グラフから見て分かる通り、「米国株式」「全世界株式」「先進国株式」は多少の変動はあるものの、10年間右上がりできています。
日本株式はここ最近成績が上がってますが、1990年以降30年もの間低迷していた点と分散効果がちいさいてからおすすめからは外しています。
- 200年以上の実績を通して「株式」は右肩上がりに上昇!
- 株式のなかでも、「米国株式」「全世界株式」「先進国株式」が右肩上がり!
②手数料(信託報酬)が安い銘柄を選ぶ
つみたてNisaで長期で投資信託を運用するうえでは手数料もバカになりません。
【手数料の種類】
- 売買手数料:つみたてNisaは無料!
- 信託報酬 :保有している期間中ずっとかかる
そして、問題となる信託報酬ですが、一般的に次のようになっています。
- インデックス型の商品:信託報酬が安い
- アクティブ型の商品 :信託報酬が高い
アクティブ型の商品は、ファンドマネージャーなどの費用がかかるため信託報酬が高い傾向にあります。
ちなみに、信託報酬は、証券会社のHPか投資信託の目論見書を見れば確認できます。
毎月払うのであれば、信託報酬の安いインデックス型を選んだ方が良いですね。
しかもみなさんご存知の通り、一般的にインデックス型のほうがアクティブ型よりも運用成績が良いので、初心者はインデックス型の銘柄を選ぶと良いでしょう。
ただし!!
インデックス 型で投資内容が同じでも販売する会社によって手数料が違うので要チェックです。
eMAXIS Slimシリーズは業界最安値の手数料を目指すと公言しているので、手数料については今後も手数料の値下げが見込めるeMAXIS Slimシリーズがおすすめです。
- 初心者はインデックス型の銘柄を選ぶべし!!
- 手数料は業界最安値の手数料を目指しているeMAXIS Slimシリーズがおすすめ!!

私が投資しているのもインデックス型の銘柄がほとんどです

③純資産総額が大きい銘柄を選ぶ
純資産総額というのは、投資信託がどれだけ買われているかというものです。
純資産総額が大きければ大きいほど、信託報酬などの手数料を安くすることができます。

純資産総額がだんだん減っているような投資信託もありますが、そういった投資信託は途中で運用をやめてしまうこともあるため、長期運用には向いていません。
純資産総額も証券会社のHPか目論見書で確認することができます。
下図はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の例です。
純資産がいくら以上あれば良いかというのは難しいところですが、私的には純資産100億円以上、右肩上がり増えている銘柄であれば、運用停止になるリスクはかなり低いのではないかと思って選んでいます。
➡️ 最低でも下記条件は満たしたいところ
- 純資産が約100億円以上の銘柄
- 右肩上がりで純資産が増えているものが良い
つみたてNisaでおすすめの投資信託2つ
私がおすすめする銘柄は数ある投資信託から厳選し、以下の2つです。
- No1 eMAXIS slim 全世界株式(オール・カントリー)
- No2 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
選ぶ際に重視したのは先に解説した①右肩上がりに上昇するもの、②信託報酬が安いもの、③純資産が大きものの他、実際に運用してみて価格の変動や、この先の不安定な世の中の情勢を想定して、できるだけ長く安心して投資できる銘柄を上位に選びました。
先進国株式は全世界株式と似たような成績であり、今後中国やインドなどの新興国の成長の恩恵も受けたいという意味で、先進国株式は除外しました。
No1 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
おすすめNo1は、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)です。
ファンドの基本情報は以下の通りです(2022/12/30時点)。
名称 | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) |
ベンチマーク | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス |
ファンド分類 | インデックス型 |
信託報酬 | 0.1144% |
純資産総額 | 7764億円 |
文字通り全世界なので、日本株式・先進国株式・新興国株式とすべてのクラスに投資するものです。
この1銘柄に投資するだけで世界中の株式を買えることになります。
しかもeMAXISシリーズなので信託報酬が0.1%台と激安です。
私がおすすめする投資信託の中で新興国株式が含まれるのが特徴です。
新興国株式はここ10年ぐらいパフォーマンスがすぐれませんが、今後の成長率を考えると長期投資であれば少しは投資しておきたいところです。

eMAXIS Slim全世界株式は一本で新興国を含めた世界の経済成長の恩恵を受けられるというのが、おすすめNo1の理由です。
No2 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
おすすめNo2は、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)です。
ファンドの基本情報は以下の通りです(2022/12/30時点)。
名称 | eMAXIS Slim米国株式(S&P500) |
ベンチマーク | S&P500 |
ファンド分類 | インデックス型 |
信託報酬 | 0.0968%(税込) |
純資産総額 | 15,980億円 |
S&P500はアメリカを代表とする優良な500社に投資するインデックスです。
投資の神様ウォーレン・バフェットは「株主への手紙」の中で個人投資家に対して以下のように述べています。
私から管財人へのアドバイスはこれ以上ないほどシンプルです。「10%の現金で米国短期債を買い、残る90%の現金でS&P500に連動する非常に低コストのインデックスファンドを買う」のが良いと思います。
この方針で運用された信託財産の長期間のパフォーマンスは多くの投資家と比べて優れたものになるでしょう-例えば高いコストでファンドマネージャーを雇っている年金基金や運用機関などよりも、です。
※引用2013年のバークシャー・ハサウェイの「株主への手紙」

S&P500の平均年率は7%程度ですが、バフェット氏の平均年率は20%を超えると言われています!
投資で10兆円近く資産を築いたバフェット氏ですが、実は1日にコーラを5本のみ、毎朝の食事はマクドナルド、家は1958年に中古で購入した家に住み続けるという質素な生活を送るかなりの変わり者です。
以下はアメリカのS&P500の1950年~2016年までの長期チャートです。
S&P500のチャートを見ると時々ガクンと落ちてますが長期で見ると基本的には右肩上がりの成績となっています。
S&P500は米国の企業だけに投資することになりますが、米国の企業は世界中で利益をあげている企業が多く米国一国への集中投資といってもそれほどリスクを感じられません。
楽天証券では買付ランキング1位(2022/12/30時点)となっており、また世界的にみてもS&P500を含む米国株式に連動するインデックスファンドが最も人気があります。

今後も米国の力強い成長を信じることが出来る方におすすめです。
今回おすすめの銘柄は、どっちを選んでも十分な分散効果があり、複数銘柄を組み合わせるポートフォリオを作る必要はないと考えています。
でも✅ポートフォリオの作り方3ステップ【リスクを抑えて世界中の豊かさの恩恵を受ける方法】 に書くようにこれら二つを組合せて自分オリジナルのポートフォリオを作ることもできます。
まとめ
つみたてNisaで10銘柄の実績比較とともに、銘柄を選ぶ際のポイントとおすすめ銘柄、銘柄を変更する際の注意点をまとめました。
長期投資であれば、手数料をやすく抑えられるインデックスファンドが有利で、さらに右肩上がりに上昇する「全世界株式」「米国株式」のどちらかがおすすめだと思います。
短期間の結果だけ見ても仕方ないので、今後も長期で実績を比較してどの投資信託が利益になるのかを示せればいいかなと思っています。
引き続き株価の変動をチェックしていくので楽しみにしていて下さいw