
米国高配当ETFってどんな投資方法?
他の投資方法と比較した運用成績は?
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- 米国高配当ETF投資の特徴を解説
- 米国高配当ETF投資の実績と他の投資方法との比較
- 米国高配当ETF投資をポートフォリオに入れる理由
☑️本記事の執筆者

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
私がサブで投資している米国高配当ETFへの投資について解説します。
現在は私のポートフォリオの内、10%程度を占めている投資方法です。
米国高配当ETF投資は文字通りたくさんの配当金がもらえる投資方法です。
投資をしている方なら「夢の配当金生活」というのは誰でも憧れますね。
ただ米国高配当ETF投資は確かにもらえる配当金は多いものの、トータルの成績で考えると決してベストな選択ではありません。
事実、私のポートフォリオのうち米国高配当ETF投資は10%程度しか占めていません。
今回の記事では、米国高配当ETF投資の特徴や実際に運用した実績などリアルなところを紹介したいと思います。
最後に、米国高配当ETFをポートフォリオに入れる理由を解説します。

これから米国高配当株やETFへ投資したいという方は参考にしてみてください。
ETFについての詳しい解説は✅ETFは投資金額が多い投資家におすすめ。投資信託と比較したメリット・デメリットを解説をご覧ください。
米国高配当ETF投資の特徴を解説
まず初めに米国高配当ETF投資の特徴を3つの疑問に答える形で解説します。
- 高配当株投資とは何なのか?
- なぜ米国の高配当株に投資する?
- なぜ高配当個別株ではないのか?
高配当株投資とは何なのか
高配当株投資は多くの配当金を出す企業への投資です。
高配当株の企業の特徴としては、だれもが知っている有名な企業が多く、ハイテク企業などに比べ今後の成長が限られる事業領域で活動しているという点があげられます。
具体的な企業名としてはコカ・コーラやジョンソン&ジョンソンなどで、食料品や生活必需品を扱う企業が多く、これらの企業はディフェンシブ株とも呼ばれています。
ディフェンシブ株は、例えば○○ショックが来たとしても、生活必需品の売れ行きが大きく変わることがないため、株価は下がっても配当は支払われる可能性が高く、投資へのモチベーションが維持しやすくなります。
実際にリーマンショックの際にもしっかりと配当金を支払っていた会社はざらにありました。

株価の下落局面でも配当金が支払われるというのは、精神的な支えになります。
GoogleやAmazonなどのテクノロジー系の企業は競争相手も多く、成長しろが大きいため、株主に還元するよりも新規事業に投資したり、若い企業を買収したりします。
一方高配当株と呼ばれる企業は、培ったブランド力で自動的に儲けることができるため、新規事業に投資するよりは株主に配当金で還元し、企業価値をあげていこう(株価を上げる)という戦略をとっています。
このような企業の恩恵を受けようというのが高配当株への投資です。
なぜ米国の高配当株に投資するのか
続いてなぜ米国の高配当株に投資するのか?という点を解説します。
米国の高配当株に投資する理由は、米国の企業がグローバルに幅広く活躍する企業が多く、なおかつ企業文化として稼いだ利益を投資家に還元することを考え、配当金をたくさん出す傾向があるためです。
そのいい例として連続増配株というのがあります。
連続増配とは毎年配当金を前年より多く上乗せして出すということです。
有名どころをピ ックアップ(2021年3月時点)するとこんな感じです。
企業名 | 配当利回り | 連続増配年数 |
P&G | 2.4% | 64年 |
コカ・コーラ | 3.0% | 59年 |
ジョンソン&ジョンソン | 2.5% | 58年 |
P&Gは64年増配・・・すごいですね。
日本で人気の高配当株であるJTは上場来初の減配を発表しましたが、これらの企業はコロナ禍も乗り切りましたし、当然ながらリーマンショック時にも増配しました。
米国のこれらの連続増配企業のCEOは増配しないと無能だと株主に評価されるので、是が非でも増配に持ってくるようです。
ちなみに日本で20年以上増配している企業は花王1社だけです。。
一方アメリカは、なんと100社以上です!!!
これが米国の高配当株に投資したくなる理由です。
なぜ高配当の個別株への投資ではないのか
続いて個別株ではなくなぜインデックス(ETF)に投資するのかという点です。
私は高配当の個別株の銘柄分析を行い、セクターを適度に分散してオリジナルのポートフォリオを組んで2年程度投資をしていました。
個別株投資をして良かった点は、自分で銘柄を選択するので個別の企業を応援している感じがあって楽しみながら投資をすることができたことです。
しかし時間が経つにつれ、リスク分散のために多くした投資銘柄の管理が面倒になったのと、個別株の業績に一喜一憂するのが心理的な負担になるようになりました。
そこで今は高配当株だけに投資するインデックスがいろいろあるので、銘柄を自動で調整してくれて気楽にリスク分散ができる高配当インデックスに投資するようになりました。
投資信託ではなくETFに投資する理由は✅楽天VT(投資信託)とVT(ETF)の想定利益を比較【それでもETFに投資する理由】にまとめてますのでこちらをご覧ください。
米国高配当ETF投資の特徴
- 高配当株投資とは?→配当金を多く出すディフェンシブ株への投資
- なぜ米国高配当株?→グローバル企業が多く、配当金を多く出す傾向が強い
- なぜインデックス?→適度にリスク分散ができ、特別な管理がいらない
米国高配当ETF投資の実績と利回り
米国高配当ETF投資の実績
私は以下の4つのETF(上場投資信託)を使って米国の高配当株に分散投資しています。
名称 | 投資対象 | 経費 | 内容 |
HDV | モーニングスター配当フォーカス指数 | 0.08% | 米国配当株75社に投資 |
VYM | FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス | 0.06% | 米国配当株411社に投資 |
SPYD | S&P500高配当指数 | 0.07% | 米国S&P500高配当株78社に投資 |
VIG | NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス | 0.06% | 米国連続増配株212社に投資 |
2020年10月〜2022年12月の高配当ETF(HDV、VYM、SPYD、VIG)の投資結果です。
銘柄 | 種類 | 利益率 | 平均年利 |
HDV | 米国高配当株 | 34.1% | 15.8% |
VYM | 米国高配当株 | 31.0% | 14.5% |
SPYD | S&P500高配当株 | 28.4% | 13.3% |
VIG | 米国連続増配株 | 24.8% | 11.7% |
- 利益率;投資開始時点から現時点の利益率
- 平均年利;投資期間全体の利益率を年間平均に換算した値
投資期間が短いため利益率、平均年利とも数年間は大きく変動すると思います。
これまでの米国高配当ETF投資の結果をグラフで表示します。
棒グラフが積立金額、折れ線グラフが全体評価額です。
2018年10月〜米国高配当個別株への投資を始め、2021年1月に全て米国高配当ETFに乗り換えましたが、上記のグラフは当初からの成績です。
ここ最近は成長株に遅れてディフェンシブ株である高配当株に資金が流入し始めたため、利益が回復してきました。
私の高配当株投資としてはここ2〜3ヶ月は横ばいから一つ上に飛び出た感じです。
他の投資商品の成績と比較
私の米国高配当株ETFの成績と私が積立Nisaで買い付けている他のインデックスファンドの成績と比較してみます。
以下のグラフは損益率を比較したもので赤の太線が私が投資している米国高配当ETF(HDV、VYM、SPYD、VIG)の結果です。
私が行っている米国高配当株の成績は、今年に入ってからも順調に上昇を続け、真ん中ぐらいまでの成績になってきました。
全体の結果をまとめると以下のようになりました。
つみたてNisaでおすすめの投信は、✅つみたて(積立)Nisa10銘柄の運用実績からおすすめを紹介【銘柄変更時の注意点も解説】 を参考にしてください。
米国高配当株に投資する理由
私が米国の高配当株に投資し続ける理由は、やはり配当金の多さと安定性の高さです。
今現在はバリバリと働いて給料をもらえるため、多少リスクをおかしてでも投資リターンを取りに行くことを考えています。
しかしどこかの時点で投資収益をメインに生計を立てることを考えた場合、現在の高リターンを求めるポートフォリオから配当金が沢山もらえてかつ値動きも小さく安定しているポートフォリオにしたいと思っています。
ポートフォリオのイメージとしては以下の左側の現在形から右側の将来形に持っていく感じです。
おそらく仕事からもらえる給料を減らした後では、投資でガツガツ稼ぐ必要は無く、むしろ安定性を求めた方が精神的にもいいはずです。
そんなことを夢見ながら高配当株への投資を行なっています。
まとめ
米国高配当株への投資について特徴と投資結果のリアルなところをまとめました。
2021年まではハイテク株全盛の時代でしたが、2022年は株価が下落する中、高配当株が見直されるようになりました。
やはり相場は大きなサイクルで動くということが再認識されました。
さらに長期投資を続ける上で配当金はモチベーションUPにつながることは間違いなく、キャッシュフローを大きくしたい方や安定性を求める方にとっては、ある程度ポートフォリオに組み込むのは良いと思います。