
VTIの価格や分配金について知りたいなぁ。
投資をするのに参考になるデータは?
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- VTIは米国株式市場全体に投資するETF
- VTIと他のETFの価格比較、分配金の推移
- VTIの構成銘柄と構成セクターの内訳
☑️本記事の執筆者

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
米国バンガード社で人気のETF「VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)」について分かりやすく解説します。
VTIの投資する対象などの基本情報から他のETFとの価格比較、分配金と分配金利回りなどを解説します。
VTIはこんなETF
名称 | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF |
運用会社 | バンガード |
投資対象 | 米国株式市場全体 |
設定日 | 2001/5/31 |
ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
経費率 | 0.03% |
分配金利回り | 1.18% |
分配金支払月 | 3、6、9、12月 |
VTIは米国のバンガード社が販売するETFで、ベンチマークであるUSトータル・マーケット・インデックスは、米国株式市場の大型株から小型株の投資可能銘柄なほぼ100%となる約4,000銘柄で構成された時価総額加重平均型の株価指数です。
要はVTIに投資するだけで、米国全体の企業にマルっと投資できてしまうという画期的な商品です。
しかも0.03%(100万円の投資額で年間300円)という爆安手数料で。
ちなみにバンガードというのは、世界最大級の運用会社で運用資産残高は約780兆円(2021年9月時点)にもなります。
バンガードの商品はローコストで有名で、1976年に個人投資家向けのインデックス・ファンドを世界で初めて設定し、現在バンガードは、世界のインデックス運用商品の約4割でNo1シェアとなっています。

圧倒的な運用額を武器に手数料を下げることが出来るんでしょうね。
またVTIは株式時価総額に合わせて投資する銘柄の比率を自動的に入れ替えてくれる商品です。
詳しくは✅時価総額加重平均指数のメリットは、世の中の時勢に合わせて自動で銘柄を組み替えてくれるところをご確認を。
例えばTeslaは数年前まで弱小起業でしたが、最近は評価が変わり時価総額が急拡大し、今やVTIのトップ10に入るようになりました。
VTIに投資するとTeslaのような新興企業にもその成長に合わせて投資してくれるのが時価総額加重平均型の良いところです。
ETFの価格と分配金の推移
まずは一番重要となるVTIの価格の推移を見てみます。
価格の推移
VTIの2010年以降の価格の推移(分配金込み)です。
項目 | 配当込み上昇率 | 年平均利回り |
VTI | 319% | 14.0% |
11年間で約4倍、年間平均利回りは14%と素晴らしい成績です。
この間はGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)の成長の恩恵をダイレクトに受けてVTIの価格も大きく上昇しました。
全世界株、先進国株、新興国株インデックスとの比較
続いてVTIの世界的な位置付けを全世界株(青)、先進国株(黄)、新興国株(黒)インデックスと比較して確認します。
項目 | 配当込み上昇率 | 年平均利回り |
米国株(VTI) | 319% | 14.0% |
全世界株(VT) | 169% | 9.5% |
先進国株(VEA) | 86% | 5.9% |
新興国株(VWO) | 56% | 4.2% |
世界的な位置付けで見るとVTIがぶっちぎりの1位というのが分かります。
自由市場が広がり、優秀な人材が世界から集まり、株式の投資環境が整っている米国には世界中から資金も集まるため当然なのかもしれません。
米国高配当株、米国高成長株インデックスとの比較
続いて投資分野別の成績を見るために米国高配当株(青)、米国高成長株(黄)インデックスと比較してみます。
項目 | 配当込み上昇率 | 年平均利回り |
高成長株(QQQ) | 653% | 18.5% |
米国株(VTI) |
319% |
14.0% |
高配当株(VYM) | 234% | 10.6% |
ここで使用した高成長株(QQQ)はハイテク株を多く含むNASDAQ市場に投資するインデックスです。
昨今の世の中のIT化の流れにより高成長株(QQQ)は大きく上昇しています。
分野を問わず投資するVTIは真ん中の成績で、まぁまぁといったところです。
分配金の推移
2011年以降の年末の価格と1年間の分配金の推移です(ドル表記)。
項目 | 年末価格 | 分配金 | 分配金利回り |
2011 | 64.30 | 1.23 | 1.90% |
2012 | 73.28 | 1.56 | 2.43% |
2013 | 95.92 | 1.67 | 2.28% |
2014 | 106.00 | 1.87 | 1.95% |
2015 | 104.30 | 2.07 | 1.95% |
2016 | 115.32 | 2.22 | 2.12% |
2017 | 137.25 | 2.34 | 2.03% |
2018 | 127.63 | 2.61 | 1.90% |
2019 | 163.19 | 2.91 | 2.28% |
2020 | 194.64 | 2.77 | 1.70% |
※分配金利回り=分配金/前年の年末価格
グラフで表記します。
分配金利回りは2%程度で推移しています。
特段高配当を狙ったETFではありませんが、そこそこの分配金利回りとなっています。
分配金が定期的にもらえるのは嬉しいですね。
構成銘柄とセクター比率
構成銘柄トップ10
VTIが投資する銘柄のトップ10を掲載します。
銘柄 | ティッカー | 割合 |
Apple | AAPL | 5.10% |
Microsoft | MSFT | 4.70% |
Alphabet | GOOG | 3.40% |
Amazon | AMZN | 3.20% |
FB | 1.90% | |
Tesla | TSLA | 1.20% |
Berkshire Hathaway | BRK B | 1.10% |
NVIDIA | NVDA | 1.00% |
JPMorgan Chase | JPM | 1.00% |
Johnson & Johnson | JNJ | 1.00% |
※2021年7月時点
3番目のAlpabetはGoogleのことです。
上位5社はGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)となっています。
その次6位にはTeslaが食い込んでいます。
Teslaは1年前まではトップ10位の圏外でしたが、一気に米国企業のTOP10に入り込んできました。
VTIは株式時価総額に合わせて組み入れ比率を自動的に調整してくれるので、急成長するTeslaにも自動的に投資してくれるので、良いですね。
セクター比率
続いてVTIが投資するセクター比率を確認しましょう。
投資セクター | 割合 |
テクノロジー | 27.7% |
一般消費財 | 15.7% |
資本財 | 13.9% |
ヘルスケア | 13.2% |
金融 | 10.9% |
生活必需品 | 4.7% |
不動産 | 3.6% |
通信サービス | 3.0% |
その他 | 2.7% |
エネルギー | 2.6% |
素材 | 2.0% |
※2021年7月時点
トップはテクノロジーセクターで、ここ数年このセクターの比率が上がり続け、今では4分の1以上を占めています。
今後もIT技術の発展に伴い、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの先端情報技術はさらに成長していくことが見込まれます。
このセクターの成長率は凄まじく、2019年初めから5ヶ月で15%の上昇と全てのセクターでトップの成長率でした。
今後もこの流れは変わらないでしょうね。
まとめ
VTIについてまとめました。
私個人のポートフォリオでもVTIには一番多くの比率を投資しているので、おすすめのETFです。
経費率が激安なのも魅力ですね。
これだけ安い手数料で米国株式全体に投資できるというのは本当にありがたいと思います。
VTIは今後も米国株は世界の経済発展の恩恵を取り込み、力強く成長していくものと思われます。