
これから投資を始めてみたいんだけど、自動で投資が出来るっていうウワサのウェルスナビってどうなんだろう?
ウェルスナビの実績や投資信託と比べて何が違うのか分かりやすく知りたいなぁ。
こんなお悩みにお答えします。
☑️本記事の内容
- ウェルスナビの特徴を分かりやすく解説
- ウェルスナビと投資信託10銘柄の実績を比較
- ウェルスナビは手間をかけずに安心して投資したい人におすすめ
☑️本記事の執筆者

投資歴15年超のサラリーマン投資家です。
私のブログでは投資初心者・中級者の方々に向けて基礎知識を短期間で身に付けられるよう分かりやすくまとめてます。ぜひご覧ください!
WealthNaviは2016年7月から開始されたサービスで、ノーベル賞受賞者が提唱する理論に基づいた「長期・積立・分散」の資産運用を、AI(人工知能)が人間に変わって自動で行ってくれるサービスです。
ウェルスナビは、運用資産総額が7500億円(2022年9月時点)まで膨れ上がっている大人気の投資方法です。
投資家に代わって自動で運用してくれるロボアドバイザーとしてはNo1の人気で、2021年初春からとうとうNisaにも対応し、ますます人気が出ているサービスです。
私は2019年1月に10万円から投資を開始し、毎月1万円ずつ積立投資を継続しています。
今回の記事では、始めにウェルスナビの特徴と投資信託との違いを分かりやすく解説します。
そして3年以上ウェルスナビで運用を行ってきた成績と、私がつみたてNisaで投資中の投資信託10銘柄との実績を比較し、ウェルスナビが投資先として魅力があるものなのかリアルな声をお届けしたいと思います。
最後に実際に運用した結果から、ウェルスナビが投資知識がなくてもおまかせで安心して投資したい人におすすめな理由を解説したいと思います。

ウェルスナビでこれから投資を始めてみよう、ウェルスナビと投資信託との成績の違いが知りたいという方は是非ご覧ください!
ウェルスナビとは
ウェルスナビとは、2016年から開始されたサービスで投資家に代わって自動で運用してくれるロボアドバイザーの一種です。
下の図にあるように、従来の資産運用は自分で投資商品を選ぶ他にもいろいろとやらなければならないことがあります。
しかし、ウェルスナビの場合は従来の資産運用で必要だった複雑な手続きを全く手間をかけることなくお任せでやってくれます。
ウェルスナビが実際に投資するのは、ETFと呼ばれる投資商品です。
ETFというのは上場投資信託と言われ、名前の通り投資信託のような投資商品で、投資信託よりも簡単に取引ができ、手数料が安いという特徴があります。
ETFは流通量が投資信託に比べてハンパなく多いため、手数料が安く、資産としての透明性が高く、多額の資産を運用するのに適しているという特徴があります。
ETFについて詳しく知りたい方は、「ETFの基礎〜投資信託との違いを解説〜」をチェックしてみてください。
ウェルスナビが投資するETFは以下の7種類(物価連動債はリスク許容度2以下)になります。
名称 | 投資内容 | 解説 |
VTI | 米国株式 | 米国株、資産を増やす部分 |
VEA | 日欧株式 | 日欧株、資産を増やす部分 |
VWO | 新興国株式 | 新興国株、資産を増やす部分 |
AGG | 米国債券 | 資産を守る部分 |
GLD | 金 | 戦争など有事の時に買われる |
IYR | 不動産 | 高い分配金利回りが期待できる |
TIP | 米国物価連動債 | 債券と同じ(リスク許容度2以下のみ) |

世界中の株式以外の資産にも分散投資することで、リスクを押さえながらも高い利回りを狙おうという戦略が見て取れます。
ウェルスナビの運用でやることは2つだけ
ウェルスナビで実際にやることといえば、以下の2つだけです。
- リスク許容度を5段階から選ぶ
- 毎月の積立金額を決める

これだけ楽チンだと投資のハードルが下がりますね。
1つ目:リスク許容度を5段階から選ぶ
ウェルスナビでまず初めにやることは、自分がどれぐらいのリスクをとって利益を得たいのかというのを5段階から選択することです。
リスク許容度はリスクが小さいものから大きいものまで5段階に分かれています。
リスク許容度ごとのポートフォリオ(ETFの配分割合)は以下のようになります。
リスク許容度が大きいほど資産を守る部分(債券)が小さくなり、資産を増やす部分(株式)の比率が大きくなります。
例えばリスク許容度5を選べば、不景気時に大きく下落する(ハイリスク)ものの、好況時にはたくさんの利益になる(ハイリターン)になる可能性が高くなります。

「いやいや自分はまったりと運用したいんだ」という方はリスク許容度を1~3ぐらいの小さめにを選ぶといいと思います。
2つ目:毎月の積立金額を決める
ウェルスナビでやることの2つめは毎月の積立金額を決めることです。
ウェルスナビでは、「毎月の積立額、投資期間、リスク許容度」を設定するとどれぐらいの利益がでるのか確率論から示してくれますので、自身の将来設計とシミュレーションの結果を元に毎月の積み立て金額を決めてもいいですね。
ちなみに私の場合で診断した結果を掲載します。
診断の条件は、「毎月の積立額1万円、投資期間30年、リスク許容度は3」です。
50%の確率で805万円になるという結果がでました。
ざっくり複利計算するとだいたい年利4.8%です。
同じようにリスク許容度1~5で私と同じ入金条件で計算した場合の平均年利一覧を掲載します。
リスク許容度 | 資産予想 | 利益予想 |
平均年利 |
リスク許容度1 | 610万円 | 215万円 | 3.3% |
リスク許容度2 | 702万円 | 307万円 | 4.1% |
リスク許容度3 | 805万円 | 410万円 | 4.8% |
リスク許容度4 | 904万円 | 509万円 | 5.4% |
リスク許容度5 | 977万円 | 582万円 | 5.8% |

この結果からウェルスナビの平均利益率予想は3%〜6%程度だと分かります。たった2つのことをやるだけで、これぐらいの利益率だと良いですね。
ウェルスナビで運用する時にやること
- リスク許容度を5段階から選ぶ
- 毎月の積立金額を設定する
ウェルスナビの運用の仕組みと手数料
ウェルスナビはAIが自動でリバランス
ウェルスナビの最大の特徴はなんといっても、運用期間中ずっとAIが資産の変動を管理して、自動でリバランスしてくれるというものです。
リバランスというのは、複数の投資商品に投資していた場合に、それぞれの投資商品の価格というのはバラバラに動くので、ポートフォリオ(ETFの分配率)が当初と変わってきてしまいます。
例えば2つの商品に投資した場合の、価格変動とリバランスのイメージは以下の通りです。
そして、このリバランス中に行っている作業のイメージとしては以下の2つ、
- 株式と比べて相対的に価格が高い債券を売る
- 債券を売ったお金で、安くなった株式を買う
という安い時に株式を買うという投資の王道をやってくれてます。
(※ウェルスナビの自動リバランスは、①定期積立時、②半年に一度の定期リバランス、③バランスが大きく崩れた時の臨時リバランスの3つです)
個人が7つのETFに投資して同じようにリバランスを行うのは相当大変な作業になります。
この自動リバランスによって、リスクを小さくしつつも高い利回りを狙おうというのがウェルスナビの戦略です。
ウェルスナビの手数料は年間1%
AIの優れた能力を使って自動的に投資ができて、高い利益率を得られる可能性があるウェルスナビですが、当然ながら手数料がかかります。
手数料は運用資産が3000万円以下の場合は1%、3000万円以上の場合は0.5%になります。
運用資産が50万円以上であれば、ウェルスナビを続けた期間と運用金額に応じ、6ヵ月ごとに手数料が安くなる「長期割」というプログラムがあります。
※引用;Wealthnavi HP
長期割判定額 | 手数料の割引幅(6ヶ月毎) |
50万円以上〜200万円未満 | 0.01% |
200万円以上〜 | 0.02% |
「長期割」を受けるには出金せずに投資を継続する必要があり、運用資産額が200万円以上だと2.5年で、200万円未満だと5年で手数料が0.9%になります。
これまでのウェルスナビの特徴をまとめると以下のようになります。
- 運用中は自動リバランスで管理をおまかせ
- 手数料は年間1%(運用額による割引あり)
ウェルスナビと投資信託の違い
続いてウェルスナビと投資信託の違いを説明します。
まず投資信託には大きくインデックス型の商品とアクティブ型の商品がありますが、これらとウェルスナビを比較してみます。
種類 | 手数料 | 投資の知識 | 利益率 |
ウェルスナビ | 1% | 不要 | 3〜5%程度 |
インデックスファンド | 0.1〜0.2%程度 | 少し必要 | 3〜7%程度 |
アクティブファンド | 1%程度 | 必要 | 0〜10%程度 |
この表から見ると、投資信託と比較してウェルスナビはインデックスファンドよりも手数料が高いけど、投資の知識は必要なく、利益率がそこそこいいという特徴があります。
アクティブファンドは当たり外れが大きく、いい投資信託を見つけるのは初心者には難しいと思います。

市場平均に合わせるだけのインデックスファンド。
人が投資先を決めるアクティブファンド。
AIが完璧に自動リバランスするウェルスナビ。
はたしてどの成績がいいのか?後ほど実績を比較します!
ウェルスナビと投資信託を比較した特徴をまとめると以下のようになります。
- ウェルスナビは投資信託より手数料が高い
- ウェルスナビは投資の知識が必要ない
- ウェルスナビの予想利益は投資信託より小さい

ウェルスナビの利益率がインデックスファンドに劣るのは債券を含んでいる都合上仕方ないと思います。
リスクを抑えるか、リターンを取るか個人の価値観といったところですね。
ウェルスナビの成績と投資信託10銘柄との比較
ウェルスナビの投資成績
まずはウェルスナビの積立資産と資産の評価額の推移を掲載します。
薄い青色塗り潰し部分が積立金額で青線のグラフが資産の評価額です。
青線>薄い青色塗り潰し なら利益が出ているということです。
現在のポートフォリオの内訳は以下の通りです。
上記7銘柄をAIが自動的にリバランスしてくれます。

ウェルスナビの資産の配分状況を見ると債券・金・現金の比率が30%以上あるので守り気味の姿勢(リスク許容度3の場合)がみて取れます。
ウェルスナビの成績は+19.5%となりました。
ウェルスナビと投資信託10銘柄の成績を比較
いよいよウェルスナビと投資信託10銘柄との比較を掲載します。
2018年12月〜2022年12月末まで投資した結果で、表の右側の太字が利益率です。
分類 | ファンド名 | 信託報酬 | 利益率 |
米国株 | eMAXISSlim S&P500 | 0.097% |
43.8% |
先進国株 | eMAXISSlim先進国株式 | 0.102% | 39.7% |
全世界株 | eMAXISSlim全世界株式(オール) | 0.114% | 35.1% |
日本株 | ニッセイTOPIX | 0.154% | 21.5% |
AI | ウェルスナビ | 1% | 19.5% |
日本株 | たわらノーロード日経225 | 0.187% | 17.9% |
バランス | eMAXISSlim(8資産均等型) | 0.154% | 16.9% |
バランス | ニッセイ(4資産均等型) | 0.154% | 16.7% |
新興国株 | eMAXISSlim新興国株式 | 0.187% | 15.2% |
アクティブ | ひふみプラス | 1.078% | 9.8% |
バランス | 楽天(債券重視型) | 0.226% | 4.6% |
続いて10銘柄の中から、全世界系・先進国・新興国・米国株式・日本株式・バランス系からそれぞれ主要銘柄を選んで、損益率をグラフにしました。
赤い太線がウェルスナビの結果で、投資信託10銘柄と比較すると5位という結果でした。
実際に運用して分かったウェルスナビがおすすめな人

2年以上ウェルスナビを実際に運用し、手数料は1%程度と高く、運用成績は投資信託と比較して中程度といったところですが、どんな人におすすめなのでしょうか?
先ほどの投資信託10銘柄のうち、ウェルスナビと同じ全世界株式に投資するインデックスファンドとの成績で比較します。
ウェルスナビの特徴としては、2020年3月にコロナショックにより下落した際に、①下落率が小さく、その後の②株価上昇時はゆるやかに上昇という結果でした。
想像してみてください。
例えばあなたが1000万円の資産を運用していたとして、コロナショックが起きれば全世界株式インデックスの場合15%、金額にして150万円下落します。
しかしウェルスナビの場合は5%、50万円の下落で済ませることができるということです。
私がこのブログで繰り返し言っている通り株価はいずれ上がることが頭では分かっていても、150万円の含み損というのは精神的に結構きついです。
さらに大きな下落だと損失を確定し、投資を止めてしまいたいとも思うかもしれません。
このため特に投資の経験が浅い方にとっては、資産の変動が小さく安心して運用できるというのはかなり大きなメリットです。

投資で成功する上で最も重要なことの1つは、「投資を長く続けること」です。ウェルスナビはどんな相場環境でも自動で運用を続けてくれるので、資産運用の手間がかからず「投資を長く続ける」ことができると思います。
以上のことから、ウェルスナビがおすすめなのは、投資成績が中程度(5%程度)であっても、手間をかけず安心して長く投資を続けたいという人におすすめです。
➡️手間をかけずに安心して長く投資を続けたいという人におすすめ
まとめ
半信半疑ではじめたロボアドバイザーのウェルスナビですが、ほったらかしでも安心して投資ができるという点で秀逸です。
1%の手数料は運用資産50万円だと年間たったの5000円です。
これぐらいの手数料であれば、運用の楽さを考えると払ってもいい感じですね。
今後も引き続き楽しみながら検証していきます。